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魔王の後継者候補ってマジですか!?  作者: けーちゃん
第2章 クリムゾン育成学園
16/23

16.決闘1

投稿遅れました。

仕事の方が忙しく毎日はなかなか厳しいですね。

それでも上げれるときは上げていくのでお願いします。

感想もお待ちしております。

下の星マークで評価やブックマークしてくださるとモチベ爆上がりです!!

よろしくお願いします。


 彼の名前は、フロスト。Eクラス配属だ。

 フロストがEクラスに配属したのには理由がある。

 クラス配属には、魔力測定の他に一般常識や魔法、その他もろもろの筆記試験が参考にされる。

 もともとフロストは、魔力も優秀でCクラス配属だったのだが、自分の結果に満足できなかった。

 (俺はもっと上のはずだ!)

 フロストの不満は沸々とたまり、ある日事件が起きた。

 上のAクラスと決闘をおこなったのだった。

 自分の実力を証明するために。

 本来、決闘のルールとして立会人が必要となる。

 理由としては、万が一命にかかわる事が起きた場合にすぐ止められるようにだ。

 しかし、フロストはそれを無視してしまった。

 (立会人がいるなど全力を出したら止められてしまうじゃないか。俺は、もっと実践がしたい!)

 結果として決闘中に通りかかった教師にとめられて処罰としてEクラス降格のペナルティを受けた。

 対するAクラスの生徒はなぜか処罰をまのがれたらしい。

 Aクラスへの期待と信頼が及んだ結果だったのだろうか。

 (だが俺はこのまま負けるわけにはいかない。親父以上に強くなって魔王を目指すんだ。)


 数か月経ったある日、Eクラスに3人の新入生がやってくるとの報告を受けた。

 Eクラスの生徒などろくな奴はいない。

 またライアンのテストとかいうやつにつきあわされてボコボコにされるんだろう。

 そう思っていた。一目見るまでは。

 新入生にヴァンパイアにサキュバスといった上級種族が現れた。

 鑑定したから間違いない。能力はなぜか阻害されて分からなかったが。

 なぜこのクラスに来たかはわからないがどこかしらに問題があるのだろう。

 しかし、その中の一人、オムニとかいうやつは種族さえも不明だった。

 容姿は人間そのものだったが人間など魔界には住んでいないため違うだろう。

 まるで魔王様みたいだ。

 だが驚いたことにオムニは魔力がなかったのだ。

 その状態でどうやってライアンによる火炎弾を止めたのだろうか。

 魔力が極端に少ない者は、その辺にごろごろいるが魔力がゼロの者は聞いたことがない。

 ライアンの火炎弾の威力は学園でも上位レベル。

 なぜEクラスにいるのかは分からないが、彼の攻撃を受けて無傷の者などいなかった。

 それも今回は不意打ちで完全に止めたのだから驚いた。

 それに加えて二人がオムニに信頼を寄せているのがまたおもしろい。

 どんな奴なのだろうか?ぜひお手合わせ願いたい!!


 「おい、オムニ。俺の名前はフロスト。二人が好きだと言っているってことはそれ相応の男なんだろ。ちょっと確かめさせてくれよ。」

 「いいけど、俺結構弱いと思うんだ。たぶん戦わなくても結果は見えてると思うけど..。」

 

 このクラスに来てから俺をこんなに楽しませてくれるのは初めてだ。

 今回は、立会人がいるからペナルティは課せられないし、こいつは全力を出しても問題なさそうだ。


 「おい、何ぼーっとしてる。ここじゃ狭いからグラウンドまで出るぞ。」


 「分かったよ。お手柔らかにね。」

 

 こうしてフロストたちはグラウンドに向かった。


 クリムゾン育成学園のグラウンドは普通のグラウンドではなく、決闘用に様々なステージが用意されている。

 それぞれのステージによって立ち回りが変わってくるため得意不得意も出てくる。

 今回使用するステージはノーマルステージ。

 障害物や魔法構造物などのない平坦なステージだ。

 観客としてEクラスの生徒が集まった。

 立会人はエンペラーが担当する。


 「立会人はエンペラーが担当する。勝敗はどちらかが気を失うか、降参するまでとする。くれぐれもルールを破ることのないようにな。でははじめ!!」

 「よろしくお願いします。」

 「いざ、参る!!」

 

 オムニとフロストの決闘が今、幕を開ける。

 

 フロストの戦闘スタイルは氷魔法を主とした攻撃だ。

 自身の作った氷魔法で敵を凍らせたり、遮蔽物を作って衝撃を吸収したりと攻防バランスのとれたオールラウンドタイプだ。

 そのため、相手の動き次第で立ち回れる強みを持っている。

 とりあえず様子を見るとするか。

 「造形氷魔法・虎」

 フロストが唱えると、周りに複数の氷でできた虎が現れた。

 召喚した氷の虎たちは、どれも本物の虎のように動き回る。


 「いけ虎たちよ。オムニを食らい尽くせ!!」


 指示された虎たちは、フロストに従いオムニに襲い掛かる。

 襲われたオムニは、虎たちによって引き起こされた砂煙に飲み込まれていく。


 これは勝負ありか。


 「ふん、数で押されたら、ひとたまりもないだろう。やはり俺の見間違いだったようだ。お前はEクラスが適正クラスみたいだな。」

 

 しかし、砂煙が晴れるとそこには虎の姿はなかった。

 代わりに無傷のオムニが平然とたっていた。


 「危なかった~。もうちょっとで怪我をするところだったじゃないか!フロスト君危ないからこのへんで..。」

 「なかなかやるようだな。それにしても今の攻撃どうやって防いだ?手ごたえはあったはずなのだが。」

 「うーん。説明しずらいな..。」

 

 まあ、それはそうだろう。決闘中に種明かしなどする馬鹿など存在しない。


 「勝手に出てくるスキルを選んだだけなんだけど...。」

 

 スキル?何のことを言っているんだ。聞いたこともない。

 魔法の一種なのだろうか。

 ますますこいつに興味がわいてきた。


 「まあいい、何のことを言ってるかわからないが行動で示してみろ。さっきから防いでいるだけでまったく攻撃してこないじゃないか。次は、お前からかかってこい。」


 オムニはまったく攻撃してこない。理由は分からないが何かあるのだろうか。 

 とりあえずオムニに時間を与えて攻撃させてみるか。

 オムニというやつを知るためにも!

 

 「そういうならわかったよ。ちょっと待っててね。どれがいいんだろう。」


 迷う必要があるのだろうか。持っている技を使えば済むはずではないか。

 変わったやつだ。


「急がなくてもいい。一回くらいお前の攻撃を受けてみたいから待ってやる。」


 この時フリストはオムニに時間を与えたことを後悔することになる。

 魔力がないという理由でオムニという未知の存在を相手にしていたことに。

 

 

 

 

 

 


 

 

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