12.急激な変化
よろしければ評価、ブックマークよろしくお願いします。
してくださるとモチベーションめっちゃ上がります!
いつの間にか俺は、朝まで本を読み更けててしまった。
普段なら早い段階で眠気が襲ってくるのが、昨日はなぜか全く眠くなかった。
それどころか今も快調だ。
このまま眠らなくても全然問題ない気がする。
今日から学園で授業が始まるが、まだ行くには時間が早い。
部屋の前までシャルマンが迎えに来てくれるらしいからそのときまでに準備をすればいいだろう。
とりあえずシャワーでも浴びるとするか。
俺は立ち上がると、違和感を感じた。
目線がいつもより高い?
それに歩くのもスムーズだ。
明らかにおかしい。
一体、俺の体に何が起きているんだ...。
急いでバスルームに向かう。
鏡の前に立つとそこにいたのは10代前半の美少年だった。
「どちら様?...。」
その少年は俺とまったく同じ動きをしてくる。
間違いない、俺はこの数時間で急成長したらしい。
でもなぜだ?
俺はただ本を読んでいただけだぞ。
もしかしてあのバリスタとかいう魔王のしわざだったりするのか。
本を読むだけでこんなことになるなんて思ってもみなかった。
それに、言葉まで流ちょうに話せるようになってるし...。
とりあえずまずは自分が今どのような状況なのかを知らなければ。
すると、突然メニューバーが目の前に現れた。
いや、表示されたと言っていいだろう。
まるでゲームの選択メニューみたいに。
<鑑定スキル>
なんだこれ?昨日言っていた鑑定スキルの事か?
まだ俺には、何もできないなかったはずだ。
それに俺はミリアの鑑定でLV.1だった雑魚だったはず。
なんやらよくわからない称号とか****はあったが。
そんな俺でも鑑定スキルが使用できるということなのか?
よく見ると詳細も見れるじゃないか。
とりあえずみてみようか。
<自身の能力や相手の能力をステータスとして表示できる。スキル使用時魔力消費0。
スキル使用者の強さに応じて精度が変わる。鑑定耐性を持つものは他の使用者による鑑定を
防ぐことができる。不明表示は魔界の知識以外の能力で表示される。****は阻害されている情報。>
なるほど、昨日学園で言っていた通りだ。
だが鑑定をされた場合は、防ぐこともできるのか。
まあ自分で使う分には、正確という認識で変わりないな。
試しにやってみるか。
「鑑定スキル使用」
<鑑定スキル使用確認。ステータスを表示します>
--------------------------------------------------
個体名 オムニ
LV 不明
種族 不明
魔力量 0
魔法 仮想現実化
スキル 限界突破 能力吸収 魔力鑑定 年齢操作 魔力量操作 魔法属性適応
言語伝達 身体能力超向上 鑑定耐性 精神耐性 魔物使役
自動制御 世界辞典
・
・
・
・
称号 魔王の後継者 転生者
-------------------------------------------------------
いや、スキル多すぎ!!いちいち見てらんないわ。
しかもそれに対して魔力量0ってどういうこと!?
そのわりには一応魔法覚えているのが謎だな。
でも分かったこともある。
昨日の鑑定ではここまで能力は高くなかった。
明らかに読んだ本が作用しているのは確かだな。
ほかにもたくさん試したいことはあるがそろそろ準備をしなければ二人が来るだろう。
まあ、あと一時間くらい余裕はあるが早めに準備しておきたいしな。
そういえば、体が大きくなれば服も小さいはずなのだが、大きくなってもサイズぴったしだな。
魔法の服とやらなのか?
<鑑定スキル使用しました>
<魔力を配合されて作られた服。着用者に合ったサイズ感に自動で切り替わる。>
鑑定は物にも使用できるのか。
今後わからないものは鑑定スキルを使ってみよう。
しかし、魔法の服なんてあるんだな。
これで太っても痩せても大丈夫というわけだ。
これをきっかけにオムニは、自身の得た知識や能力に好奇心をもってしまい、ほかにも自身のスキルを試していた。
そう、時間をわすれて。
ん?なんか今扉の奥で物音がしなかったか?
ワープゲートの方だ。
どうやら誰か来たみたいだ。
「オムちゃんおはよー!昨日はよく眠れたかな?オムちゃんに会いたくてちょっと早く来ちゃった!」
「おはようございますエミリー様。ミリアを止めたんですが、どうしても早く来たかったみたいなので
私も一緒に来てしまいました。」
まじかよ!予定の一時間も早いじゃないか。まだ準備できていないないぞ。
ん?いつの間にか一時間たってるじゃないか。
鑑定に夢中で時間が過ぎているのに気づかなかったのか!!
あれ、俺って今、外見変わっているよな。
二人はそれを知らないはず。
どう説明すればいいんだ?
焦っているのもつかの間二人が近づいてくる。
書斎を通って扉を開け、とうとう俺の前に。
二人と目が合った。目が合ったのは一瞬の時間だったがとても長く感じた。
まるで時が止まっているかのように。