きょうはこれまで
掲載日:2021/05/20
定期的に乗る路線でたまたま中途で降りた思い出です。
シンプルなプラットフォームでほけーっとする、ほんの数分が楽しかったので書いてみました。
地方の電車で帰り道
運行の事情で
小さな駅に
全員下ろされた
「この電車はこれまで」
今時のこの地方で
このまま放置はありえないと
信じているから
この状況を幻想的と楽しんだ
「この電車はこれまで」
そのあとの説明的アナウンスは何もなく
おいおい
このままここで野宿かい
そのうち次の電車が来るさ
真っ暗な周囲
民家も少なく
シンプルなプラットフォームに
ささやかな明かり
静かな夜更けの入り口としゃれこもう
このまま川沿いに車を走らせれば
桜が満開の日もあった
薄ピンクの縦長のぼんぼりが飾られ
地元の華やぎをわけてもらったりもした
夜はいい
どこの思い出へもつながっていける
静かに入ってくる列車
今日はこれまでじゃなかったの
思い出にひたれるのも
電車が迎えに来るって
わかっているから
「次の電車をお待ちください」
アナウンスなくても
信じられるから
屈託がなかったころかな。
無条件にすべてを信じていたころかも。




