第五話 災難はまだまだ続く
ダレカタスケテ。
色んな意味で。本当に。切実に。
なんでこんなことになったんだ?
俺、ボッチだったのに。どうして、どうして・・・・・・
「どうして、俺にパーティーが開かれてるんだーーーーーーーーー!!!!!」
「まぁまぁ、落ち着いて、ほら、席に座ってこれ飲んで。」
こんな状況にした張本人のルシフェルさんが俺を宥めている。
落ち着けるわけないだろ!?展開が急すぎるし、すでに色々ツッコミどころが多すぎるんだよ!?
まず、なんだここ!?広すぎるわ!?ルシフェルさん曰く家らしいけど、広いよ!下手したら、国の城より大きいぞ!
そして!さっきから、このとんでもなく長いテーブルに美味しそうな料理を置いていってるメイドさん!1人だけのはずなのに、なんか何人にも分身して、準備してるとしか思えない。これなら、似たような容姿の姉妹が何十人もいるって言われた方が納得できるぞ!?
「生憎1人です。お飲み物のおかわりはいりますか?」
「あっはい。ありがとうございます。」
ナチュラルに心の声に答えたよ、このメイド。
「では、改めまして。私は『傲慢』の魔王、ルシフェル様に仕えるメイド。シルファと申します。以後お見知り置きを。」
「ご、ご丁寧にありがとうございます。幻桜ユウです。よろしくお願いします。シルファさん。」
「はい。よろしくお願いします。幻桜様。では、私はこれで。」
そう言って、シルファさんが消えたーーっと思ったら、料理を運んで来た。ええー。
「あはは、シルちゃんは凄いからね〜。強さは私達に迫るくらいあるから。」
そう言って、アスモデウスが笑っている。強さが七大魔王並って・・・メイドってナニ?この世界のメイドって戦闘種族の事を指すの?
「魔王様方〜。私達にも紹介してくださいよ〜。」
そう言ったのはまさにサキュバスのような格好した女性だった。アスモデウスさん曰くミレイというらしい。
「あはは。ごめんね。みんな注もーく。」
ルシフェルさんがそう言うと、会場はしんと静かになった。
「この子は幻桜ユウ君。昨日、異世界からやって来た子だよ。みんな、仲良くしてね〜。」
「「「「「「は〜い!!」」」」」」
おお、スゲェ。ユウくーんこっち向いて〜とか一緒に飲もうぜ〜とか聞こえて来る。なんか、すごいな。
「じゃあ、みんな!引き続きパーティーを楽しもう!」
「「「「「「おーーー!!!」」」」」」
ってか、今更だけど、シオンさん達心配してないか?
「大丈夫だよ。事後承諾という形だけど、公爵家の人たちには事情は説明したし、君の安全は私の魔王の名に誓って保証したから。」
お、おう。それはそれで大ごとな気がするが。
「あ、あと。メリアも呼んどいたよ〜。」
「へっ?」
「こんにちは。ユウさん。ルシ、今日はお招きいただきありがとうございます。」
「いいって、いいって。私と君の仲なんだから、気にしなくていいよ。」
「どうして、メリアがここに!?」
「?先程、ルシに招いて貰ったと言ったと思いますが?」
「ユウ君にメリアの祝福が掛かっていたから、一応、呼んだんだけど?」
はっ!?祝福!?そんなん受けたの!?いつの間に!?
「昨日、ユウさんが帰る時にさらっと。」
おい、そういう事はきちんと説明しろよ。うっかり女神。
「テヘッ(*´∇`*)」
うん、可愛い。許す。
「わーい。ユウさんに許してもらいました。お礼にギューっとしてあげます。」
「はっ?ーームグッ!?」
えっ!?ちょっと待って!?なんで俺メリアに抱かれているの!?って振り解けねぇ!?このうっかり女神ここぞとばかり力を入れてやがる!やばい、息が・・・続かな・・・・・・・・・い。
「ストーーーップ!!メリア!?そろそろ離してあげて!?このままじゃユウくんが窒息死しちゃうよ!?」
「あれっ?」
メリアサンはやっと俺を解放した。死ぬかと思った。異世界に来て、初めての危機が美人の巨乳って。トラウマになりそう。
「では、これならどうでしょう。」
そう言って、メリアは俺の体を浮かして、椅子に座っている自分の膝の上に俺を乗せた。い、嫌な予感が。
「はい。あーん。」
ナンデッ!?ドユコト!?
「色欲の色仕掛けにユウさんが喜んでいたので、私もやってみようかなと。」
これは色仕掛けなのか??いや、そもそも喜んでなーーーいとは言い切れないけど、これは恥ずかしいから、ヤメテクダサイ。
「では、お姫様抱っこというものをーーー」
「ワカリマシタ。タベマスノデソレダケハヤメテクダサイ。」
ソレダケハダメダ。オトコトシテソレダケハ。
「はい。あーん。」
「あ、あーん。」
くそぅ。美味しいんだろうけど、恥ずかしさで味が分からねぇ。
「仲良しだねぇ。私もしたいなあ〜」
やめてください。死んでしまいます恥ずかしさで。
「創造神だけずる〜い。」
ん?今、聞き捨てならない言葉が聞こえて来たぞ?創造神?誰が?ま、まさか・・・・・・
「あ、あの、メリア?」
「はい。なんでしょう。」
「メリアって創造神なの?」
「はい、言ってませんでしたか?」
そんな事一言も言って無かったぞ!?
さらっと、祝福以上にやばい事実を告げられたんだけど!?
「いや〜。よかったね、ユウくん。メリアは今まで誰にも祝福しなかったから、世界史上初めて、創造神の祝福を受けたことになるね。」
なんか、話のスケールが大きすぎるんだが!?ってか、異世界に来てから2日で創造神と七大魔王の内、2人と会ったのかよ!?とんでもなさ過ぎるわ!?これは、おいそれと言える事じゃないな。
「んー。じゃあ、私も祝福かけてあげるよ。効果はメリアだけで充分だけど、友好の証としてね。」
そう言って、ルシフェルさんは俺に祝福をかけた。あったかい。祝福を掛けられるってこんな感じなんだ。
「あ、そうだ。今更だけど、ルシって呼んでくれていいんだよ。」
「えっでも。」
「メリアにはしてるのに。私にはダメなの?」
うっ。上目遣いだと!?可愛すぎる。この目に俺は逆らえない。
「分かったよ。ルシ。」
「ッ・・・うん!」
「じゃあ、私もアスモでいいよ〜。」
「わ、分かった。アスモ。」
唐突にアスモが腕に抱きついて来た。びっくりして頷いたけど、胸が、圧倒的な破壊力がーーー!!!
時間は過ぎて、もう日が落ちたようだ。
「もう時間だし。パーティーもお開きにしようか!!」
そう言うと、シルファさんが圧倒的速度で片付けを始めた。あの人、終始動きっぱなしだったけど、疲れてないのか?
「大丈夫です。途中、しっかり休ませてもらったので。」
急に来て、大丈夫だと言ったら、すぐに戻った。メイドってすげ〜。
「では、ユウさん。私もこれで。」
「ああ、メリア。またね。」
「はい。また、会いましょう。」
ちなみにメリアが創造神だと分かり、敬語にしようと思ったら、笑顔で「今まで通りで。」と言われたので、そのままになった。
「じゃあ、ユウくん。家まで転移するから捕まって。」
「よろしく、ルシ。アスモ、またね。」
「じゃあね〜。今度は2人っきりで会おうね♡」
「身の危険を感じるので遠慮します。」
「丁寧に即刻に拒否された!?」
そんな風にお別れを済ませて、公爵家に帰った。
しかし、俺は気づいていなかった。この後、まさか、また、死にそうになるとは。
〜ルシちゃんの公爵家への事情説明〜
・1日だけユウくんを貸してほしい
・ユウくんの安全は魔王の名に誓って保証する
・事後承諾の形で申し訳ない
・後日、謝礼を持ってくる
傲慢と色欲の魔王より
公爵令嬢「な、なんで、ユウさんが魔王様に?頭痛がする。胃も痛い。シフォン?ユウさんが帰って来たら、私の元に連れて来なさい。たっっっぷりと事情を聞かせてもらいます。」
普通のメイド「は、はい。(めっちゃ、怒ってる)」




