第三話 僕はフラグを回収し続ける
ネクタール公爵家で夕食を食べた僕達はそれぞれ部屋に案内されました。えっ?「夕食シーンはないの?」って?特に面白みはなかったからカットです。決して、僕の魔力が一般人より少ないからっていう話をしたから、いじけてる訳じゃないんだからね。あっ、料理はおいしかったよ。って誰に話してるんだか。
「ふ〜。今日は色々あったなぁ。でも、なんでだろう。まだ、終わらない気がする(汗)」←前話でフラグを立てた男
「いや、大丈夫だ。もう、寝るつもりだし。何か起きるに・・・し・・・ても・・・明日・・・だろ・・う・・・すぅ。(フラグ2)」
そうして、僕の意識は闇に沈・・・・・・
「ようこそ。定めらし運命に巻き込まれし世界の特異点よ。」
んでないよ!分かってたよ!このやろう!
「初めまして、幻桜ユウさん。こちらにどうぞ。お茶をしましょう。」
「はあ、初めまして。よろしくお願いします。」
そうして、僕はまさに芸術的に美しい女性とお茶をすることになった。せめて、貴方が誰でここが何処か教えてくださいよ。
「私はメルトリアです。そして、ここは神界です。」
「・・・・・・僕の心を読みました?」
「はい。」
わあ、特に隠すことなく即答ですか。なんで、寝たはずが神界にいるんだろうか。
「私が呼びました。」
ナチュラルに誘拐宣言したよこの人。
「人ではなく、神です。」
でしょうね!?むしろ、人間でこんな事出来たら、プライバシーなんてこの世界に存在しないじゃん!
「貴方がこの世界に来た時からずっと見ていました。」
そして、僕にプライバシーは存在しなかった。いや、そんな事はどうでも・・・・・・よくないけど!
「なんで、僕はここに呼ばれたんですか?えっと、メルトリア様?」
「メリアで結構です。様もいりません。私は心を読めますので、敬語も必要無いですよ。」
そんな事できるはずが・・・・・・いえ、分かりました。じゃなくて、分かった。分かったから、そんな笑顔でこっち見ないで!?なんか怖いから!?
「分かってくれたなら、結構です。」
メリアもシオンさんと同じタイプの人か。
「私がいるのに、他の女性を考えているのですか?」
「ご、ごめん。」
怖ええよ。
「冗談です。」
明らかに冗談に見えな「ん?」あっ、いえ、なんでもないです。
そんな事をしている間に僕のカップの紅茶が無くなった。この紅茶美味しいからね。すぐ、飲み終わってしまったようだ。
「おかわりはいりますか?」
「いや、別にいらないよ。ありがとう。」
「そうですか。そろそろ朝になりますね。終わりにしましょうか。」
どうやら、もうそんな時間らしい。なんだかんだ楽しかったから名残惜しく感じるな。
「・・・・・・貴方は変わった人ですね。私がとの会話が楽しいと思うとは。いえ、だからこそ私は貴方を・・・・・・」
「ん?何か言ったか?」
「いえ、何も無いですよ。」
何か言っていた気がするけど、メリアが何もというなら、僕には関係ないのだろう。
「ああ、そうですね。最後に助言を。」
「助言?」
「ええ。この世界では貴方の過去を知る人は私を除いて誰もいません。ですので、貴方の『本当』を出しても何も問題はありません。」
「・・・・・・考えておこう。」
図星を突かれた気分だ。遠回しに自分だけが知っているって言ったぞ。
「あと、これを。」
そう言って、メリアは黒い刀を出してきた。メリアの格好は白銀だから黒がかなり目立つな。
「これは?刀のようだけど。」
「はい、貴方が魔力が少ない事を気にしていたようなので、一応、この世界での護身手段として。貴方が念じる事で出し入れ自由です。」
ごふっ。さらっと、人が気にしている所を的確にに突いてきやがった。でも、武器をくれるのはありがたい。メリアの優しさを感じる。
「なるほど。下げて上げる。女たらしですね。」
おい、人が褒めてるのを残念な方向に持っていくんじゃねえ。
刀を受け取り、念じると消えた。面白い仕組みだな。
「ありがとう。また、会おう。メリア。」
「はい。」
そう言って『俺』は歩き出し・・・・・・あれ?どうやって帰れば良いんだ?
「なあ、これ、どうやって帰れば良いんだ?」
「ここで、寝れば帰れますよ。」
先に言えよ!
「てへっ(*´∇`*)」
うん、可愛いから許す!さて、横になるか。ああ、意外と心地・・・よ・・・・・・い・・・・・・な。
メルトリアはユウのそばに座りユウの頭を自分の膝に乗せた。
「また、会いましょう。私の特異点。今度は『創造神』としてか『メリア』としてか。どちらならば、貴方が喜ぶでしょうか?貴方に私の祝福を。これでどうか。貴方の心のままに。」
僕は落ちゆく意識の中、そんな声を聞いた気がした。
夜が明けたようだ。僕は身体を起こす。周りを見渡すとどうやら自分の部屋に戻ったらしい。メリアからもらった刀は・・・・・・ある。どうやら、夢では無かったらしい。だが、最後にメリアが何か言っていた気がするけど、覚えていないな。
すると、コンッコンッと部屋の扉がノックされた。
「幻桜様?起きておられますか?」
シフォンさんの声だ。
「はい、起きてます。」
「もうすぐ、朝食の時間なので準備ができたら、昨日と同じ場所に来てください。」
「分かりました。」
さて、昨日はあんなことがあったが、流石に立て続けには来ないだろう。(フラグ1)
あれ、なんか嫌な予感がする。
???「いやー。やっと、作品タイトル通りになってたね。えっ?お前は誰だって?あー。私は次回に出てくる『かもしれない』人だよ。」
???「なんで、まだ出てきてない君がここにいるんだよ。」
???「そういう君だって。私より出番遅いじゃん。」
???「そういうことは言わなくて良い!」
そーぞーしん「貴方達、話が脱線してますよ。」
???「うるさい!!勝ち組が!!ずるい!私もユウくんといちゃいちゃしたい!!」
???「そうですそうです!貴方だけずるいです。あんな可愛い子を独占するなんて!」
そーぞーしん「そんなに言うなら、次回にでも会ってくれば良いではないですか。」
悲報 次回、主人公が拉致られる。