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第二十三話 デート開始!




 (ずるいです)


 開口一番それですか。いや、口は開いてないけど。


 (私を差し置いて、他の女性とデートするのはずるいです)


 と言われましても、あれに俺の意思は一切考慮されなかったからな。


 (私がユウさんの初めてになりたいです)


 うん。その発言は色々誤解を招くからやめような。


 (今すぐデートをしましょう)


 いや、もう順番が決まって・・・


 (今すぐデートをしましょう)


 俺がみんなを説得しろと?


 (はい)


 ・・・拒否権は?


 (あるとお思いで?)


 デスヨネー。













 とりあえず、説得してみよう。


 「あのエルフィアさん? ちょっとお願いしたいことが」

 「ん? もうデートすることは決まってるから今更、やめれないよ?」


 焚き付けたのは貴方でしょうが。


 「いや、そうではなく、最初に一人追加しても良いですか?」

 「最初に? もしや先約がいたのかい?」

 「ええ、まぁ、そうですね」


 エルフィアさんだけでなくみんなが驚いている。


 「うん、分かった。その人に会わせてもらえるかい?」

 「まぁ、良いですけど」


 だそうですよ。メリア。


 (分かりました。力は抑えた方が良いですか?)


 ああ、頼む。


 (はい。では、そちらに行きます)


 よし、一応、ウルさんとメティさんに連絡しておこう。












 一方、シオン達はーー


 「あの、お嬢様。誰だと思いますか?」

 「えっと、私たちが知る限りだと、ルシフェル様とアスモデウス様とウリエル様ぐらいだと思いますが」


 ちなみにユウはメタトロンに会ったことをシオンに伝えていない。完全に忘れている。


 「アスモデウス様は分かりませんが、予想ではルシフェル様だと思います」

 「・・・とんでもないですね。ユウ様の友好関係」

 「ある意味普通がいませんからね。私やエルフィアも一応、人界の五戦姫ですからね」













 またまた、一方ではーー


 「あの、葵先輩。これって、琴音ちゃんも入れた方が良いと思うのですが」

 「そうね。さっきも『もっとユウさんと話したいのに。なんでユウさんが勇者役ではないのでしょうか』って言ってたしね」

 「前から聞いてたんですが、まさかユウさんが琴音ちゃんの一目惚れの相手だとは。世間は狭いですね」

 

 白河琴音は中学生の頃にユウに助けてもらったことがあり、琴音はそれ以来、ユウに恋心を抱いている。

 だが、案の定、ユウは琴音のことをあまり思い出せていない。














 さて、場所は同じだが、視点が戻り、


 俺の隣に神の雰囲気を全て抑えたメリアが現れた。

 考慮してくれたのか、格好が普段の服と変わっていて、白いワンピースに長い髪を三つ編みにして、左肩から前に出している。

 なんというか、俺の好みを丸々体現したような形だ。どうやらこの女神は俺の記憶を読んだらしい。


 「初めまして、メルトリアと申します」

 

 名前を名乗ると同時に貴族のような振る舞いで礼をした。

 ・・・流石は創造神。一つ一つの所作が芸術的である。


 「へっ? あっはい! 私はエルフィアです。こちらこそ初めまして。ご丁寧にありがとうございます」


 メリアの動作に見惚れていたのか、少しボーッとしていたが、すぐに挨拶を返した。


 「すみませんでした。あなた方の決めた順番に割り込むようなことをして」


 白々しい発言である。割り込むように説得させたのは貴方でしょうに。

 

 「いえいえ。貴方が先に決めていたのですから、割り込みではありません。むしろ我々が邪魔をしてしまい、申し訳ありません」


 なんか、丁寧だな。創造神だと気づかないように力を隠してもらってるが、バレたのか?


 (いえ、これが彼女の対人における普通です。言わば、彼女は私を警戒してますね)


 それもそっか。転移で来てたし。それでかなりの実力者であることがバレてしまったわけか。


 「気にしないでください。こうして、ユウさんが女性に囲まれるのは良いことですから」


 あ〜。そういえば、一夫多妻制だったなこの世界。日本は男1人に対して女1人だけど、これ世界では男がどれだけ女に囲まれているかで男の魅力につながるわけか。


 「それでは、行きましょうか。もちろん、あなた方のルール通りにしますが、デート後は帰りますので」

 「はい。分かりました」

 「では、行きましょう? ユウさん」

 「ん? ああ」


 そうして、俺たちのデートが始まった。













???「ここでメルトリア様の参戦! この状況どうみますか!? 誓約さん?」


誓約「そうですね。創造神様はユウ君にたいしては独占欲はそれなりにある方です。ここぞとばかりにアピールするのではないのでしょうか?」


???「なるほど! しかし、この世界ではあまり他の女性の嫉妬は出てこないのでは?」


嫉妬「・・・呼んだ?」


???「呼んでないです。お帰りください」


嫉妬「・・・うん。分かった。バイバイ」


誓約「相変わらず、嫉妬はゆったりしていますね。さて、話を戻しますが、その通りですね。しかし、創造神様はかなり焦っておられるのか、そのことを失念しておられるようです」


???「ほ〜。メルトリア様でも焦る時はあるんですね。そういえば、今更ですが、先程ユウさんから連絡来てませんでしたか?」


誓約「ええ、来ましたよ。なので、今ここにいるのは分体で本体は警備に当たっています」


???「律儀に私の相手をしてくれたんですね」


誓約「約束は守るので」


???「貴方はヒーローの素質がありますね」


誓約「なんの話ですか?」


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