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第十二話 ルシに傲慢は似合わないと思う


 なんやかんやありつつも無事?に終わって、屋敷に戻る俺達。


 えっ? 新年パーティー? 終わったよ? あの後、シオンさんからの追及を回避して、勇者君と賢者さんと会って、会話して、帰りました。


 そして、自室に戻って来た。


 「いや〜。中々に疲れた。今日も今日で色々あったな〜」

 「そうだね〜。でも、私は楽しかったよ?」

 「そうだな。魔族のパーティーとはまた違って楽しかったよ・・・・・・うん?」

 「うん?」

 

 待て。状況を整理しよう。確か、王城から帰ってくる時、ルシ達と別れた筈だ。・・・・・・だよな? ルシもまたねって言ってた筈だ。じゃあなんで、ルシがここにいるんだ?


 「・・・・・・なんでいるの?」

 「えっ?またねって言ったじゃん」

 「早いわ! まだ何かあるのか!?」

 「いや?一緒に寝ようかなって思ってるだけだよ?」

 「なんだそんなことかってなるわけないだろ!?何を考えているんだ!?」

 「いやだって、ユウくん物凄い疲れた顔してるから。結構顔色悪いよ?」


 顔色が悪い? 別にそんな疲れたって訳でも無いんだがどういうことだ?


 「だから、私が添い寝して、癒やしてあげようかなって思って」


 その発想はおかしい。疲れを癒やすイコール添い寝はおかしい。


 「別に良いから、ルシも帰らなかったら、シルファさんも心配するんじゃないか?」

 「大丈夫だよ〜。今日はユウくんと一緒に寝るって言って来たし」

 

 既に言ってやがった!! ここぞとばかりに行動が早い! 


 「もしかして、ユウくんは私と寝るの・・・・・・嫌?」

 

 ゴフッ! こ、これは破壊力がありすぎる!潤んだ目で上目遣いに心配そうな声はやばい! 罪悪感が出る! そして、俺はつい言ってしまった。


 「別に嫌じゃ無いから! むしろ嬉しいから!」

 「本当!? やった!」


 ああ、言ってしまった。でも、ルシが満面の笑顔を浮かべている。まぁ、いっか。


 「じゃあ、おいで!」

 「えっ? わわっ!」


 ボフッ。ルシに手を引かれ一緒にベッドに横になった。近い近い近い!! もはや密着!! これじゃ逆に眠れない!! すると、ルシは俺の頭を撫でて来た。


 「よしよし。頑張ったね。急に異世界に来て、慣れない環境で戸惑っているのに、異世界の子達の中で年長者だからって冷静を装って、皆を安心させようとした」

 「・・・・・・」


 いつしか、神崎さんに話した事と同じだ。実感の話を抜きにして、俺を分かってくれている。

 

 「立派だね。ユウくんはよく頑張ってる。でも、そんなに気を張る必要はないよ。そんな事をしなくても皆は君を『避けない』。君が君らしくあることが私にとって・・・・・・いや、皆にとって嬉しいから」


 ああ、なんでだろう? 涙が出てくる。地球では俺に居場所なんてなかった。いじめ受けてた訳じゃない。でも、皆に避けられてた。理由なんて分からなかった。俺は小学生の頃に両親が亡くなってから、ずっと一人だった。大学生になる頃には慣れたつもりだった。だけど、こうして、人に認められるのって・・・・・・ああ、なんて嬉しいことなんだろうか。


 ルシは俺の頭を撫でながら、さらに言葉を続ける。


 「だから、今はお休み。私はここにいるから、私にたっぷり甘えてくれて良いんだよ? これから先は辛いことがあったら、皆に相談して? 誰も君を拒絶しないから。私やメリア以外にも沢山の人が君を助けてくれる。これは『君の物語』なのだから」


 そうして、俺の意識は闇に沈んだ。その闇もとても温かいもので俺は久し振りに心の底から安心して寝ることができた。


 そして、ルシに傲慢は似合わないと思う。



























 「徐々に運命が近づいてくる。君がここで何を見るのか。僕は楽しみにしてるよ」


???「ルシさんの圧倒的ヒロイン力!まさに聖母と言っても過言ではない!」

???「あれはすごいね。メインヒロインじゃなくても、こんなにとか、創造神様とかどうなるんだろうね」

???「・・・・・・そういえば、この作品のメインヒロインって創造神様でしたね」

???「一番忘れちゃダメな所ですよ!?」

???「でも、これ。ルシさんがメインヒロインって言っても誰も疑いませんよ?」

???「ストップ!? それ以上言ったら、創造神様に殺されるよ!?」

???「え? ギャーーーー!!!!!」

???「あーあ、言わんこっちゃない」

???「大丈夫かな?」

???「次回の後書きまでには戻ってくるでしょ」


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