表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Happy ending  作者: deux
2/7

甘い星

真夜中、魚たちも眠りにつき静まり返る海辺に、

二人の影が月明かりにぼうっと浮かび上がる。

「ねぇ、ぼうしさん。」

「何ですか?人魚姫。」

「ぼうしさんの好きなものはなぁに?」

「好きなもの?」

きらきらとした青い、深海のような瞳で少女は見つめる。

「好きなもの……綺麗なもの…ですかね。」

そのまんまるな目を大きくして少女は花のような笑顔になった。

「わたしも!綺麗なもの、好きよ。貝殻でしょ、珊瑚でしょ、青い海に白い砂浜、お空も綺麗だし……あと星も!」

頭上に浮かぶ満天の星空を見上げ少女は微笑む。

「……星。」

そう言うと男は何やら懐をごそごそと漁りだした。

しばらくして出てきたものは、手の平に乗る大きさの瓶。

瓶の中には色とりどりの小さな星の形をしたものが入っていた。

「口を開けてごらん。」

男は少女の口の中にそれを一粒投げ込んだ。

「んっ…なぁにこれ、……甘くて美味しい!」

「金平糖ですよ。」

少女は先程よりさらに目をきらきらと輝かせた。

「金平糖!美味しくて綺麗なんて、すごいのね!」

「喜んでもらえてよかった。よろしければそれ、プレゼントしますよ。」

「いいの?……嬉しい。ありがとうぼうしさん。」

少女は頰を林檎のように赤らめ微笑む。


「ああ!さっき言い忘れたのだけど。」

「……?」





「わたし、ぼうしさんのことも大好きよ。」



「……私には勿体無いお言葉ですね。」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ