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天敵は日光でした

 ふんふん、ふっふふーん♪


 ……あ、どうもアンデッドのルーナです。


 なんでそんなに上機嫌なんだって?

 それは()を食べて満足出来たからだよ。それにレベルアップも出来たしね。


 やることも無いし身体能力上昇のレベルを上げる為に散歩してる。


 道中にウサギちゃんが居たけど近づいたら逃げられた。……まぁ、アンデッドだから仕方無いよね。


 アンデッドになってから自分の顔は見てないけど、凄い怖い事になってると自分でも分かる。

 だって髪もほとんど抜けてるし、乳は垂れ下がっているし、皮膚は灰色だもんね。


 誰だって夜にこんなの見つけたら、間違いなく悲鳴をあげて全力で逃げるよ。

 比例して私のガラスのハートは砕け散るけど……。


 ………まぁ、悲しい事は置いといて……というか蹴り飛ばして忘れたい。


 ………よし、次の目標を立てるとするか。

 さて、その目標なんだけど……無い。


 やることが無いから森を散歩しているんだけど………。

 あの狼以来、敵と全く遭遇しない。


 私が存在感を放っているのが悪いんだよね。そうだそうだ、なんてったって人類最強だったからね私は。

 ……元、だけど。


 探知スキル取ろうかなぁ。それを取ってれば敵の位置把握が出来たはず。


 ポイントってどのくらい必要なんだっけ? 結構昔に取ったから忘れちゃった。


【『探知』を取得するには100ポイント必要です】


 あー、そうなのね。

 今日も優しい天の声さんマジリスペクトっす。


 うーん、あと一レベル上がれば取れるのか。

 そもそも敵がいないからレベルアップも出来無いんだけどね。


 ………どうするか、リスクを承知で森の奥に行こうかな。

 明るくなってきたし、一度ギルバリンの廃墟に戻って休むのも良いかも。


 ――ん? 明るくなってきた?


――ゾワゾワ!


 な、なにこれ。

 日光を意識しただけで私の直感が警告を発している? 分からないけど凄い嫌な予感がする!


 ……ヤバい。ヤバいヤバい、ダメだ!


 焦っている間に、日光は雲を突き破って辺りを照らしていく。


 そして、徐々に私にもその光が―――。


――ジュッ。


 ――イッデェェエエエ!?

 ちょっ!? ヤバいってレベルじゃないぞ!


【新たなスキル『日光耐性Lv1』を取得しました】


 ――熱い痛いアツいヤバい死ぬ!


 何処か隠れられる場所は!? とにかく直感で走れ!

 うぉおおおお! 耐えろ私の体ぁあああ!


【新たなスキル『敏捷Lv1』を取得しました】


【熟練度が一定値に到達しました。『身体能力上昇Lv4』が『身体能力上昇Lv5』になりました】


【熟練度が一定値に到達しました。『日光耐性Lv1』が『日光耐性Lv2』になりました】


【新たなスキル『聖属性耐性Lv1』を取得しました】


 ――メロォオオオス!



      ◆◇◆



 ………はぁ……はぁ……ゲホッ。あ、危ねえ。

 本気で死を覚悟したわ。


 必死に走ってたら、なんとかの洞窟っぽい場所が見つかったので、マジの最後の力を振り絞って逃げ込んだ。


 今は脱力しきって洞窟の壁に寄りかかって寝転んでいる。

 ひんやりとした空気感が気持ち良い。

 ここで一生暮らしたい気分。



 私とした事がアンデッド系モンスターが昼間に出現しない理由を完全に忘れてた。


 アンデッド系モンスターは夜にしか出現しない。

 それはなぜか?


 アンデッドである体が滅ぶからだ。

 日光には聖なる力がうんたらかんたらで、長く浴びすぎると灰になって滅んでしまうと聞いた。


 他にも炎属性、聖属性、ただの光も弱点で、夜間に出歩く人は必ずランプを持ち歩くか炎魔法、聖魔法を取得している人物と共に歩く。


 それは当然の知識なんだけど、すっかり忘れてたわ。

 いやぁ、うっかりうっかり。テヘペロ。


 ………それで残りHPってどのくらいなの?



『アンデッド Lv2 名前:ルーナ


 ステータス

  HP:9/80

  MP:15/15


  筋力:53

  魔力:40

  物理耐性:5

  魔法耐性:12

  敏捷:54』


 ――残りHP危ねぇえええ!

 幸いな事にアンデッドはHP自動回復付いてるらしいから、休んでれば大丈夫なんだけどね。


 というかなんか敏捷上がってね?

 私の記憶違いかなぁ? まぁ、いいか。

 私のプラスになる事ならむしろウェルカムだよ。



 ………さて、洞窟探索と行きましょうか。

 もちろんお宝目的で。

 ………あ、持ち歩きできねぇ。まぁ、いいや。



     ◆◇◆



「「「「「―――ガグァ!!」」」」」


 ―――いやぁあああ!!


 あ、現場のルーナです! 

 ただいま、ゴブリンの群れと命懸けの鬼ごっこをしています!

 いやマジで助けてください! ゴブリンの量が凄いっす!


 ………チラ〜。


「グギャッ!」

「グギギ!」

「ガギッ!」


 一瞬、最弱のゴブリン軍団なら行けるかなぁと思い後ろを振り返ると、各々が棍棒や手斧を振り回しながら迫ってきていた。


 ――無理!


 即座に考えを否定した私はアンデッドの特性を活かして永遠に走り続ける。



 ――あ、あそこの穴に隠れれば。

 すぐさま目に付いた巣穴に入り込む。


 疲れきっているゴブリン軍団は、それに気づかずにそのまま走って行ってしまう。



 ………行ったか?

 もうゴブリン軍団の姿は見えない。走っている音はまだ響いているが。

 ……いくら弱くても集団って怖いな。


「………ウゥウウウ」


 ………え?


「………ガゥウウウ」


 ………ちょっと……待ってね?


「………ガァアアア」


 ………あぁ、うん。オーケイオーケイ。


 このパターンまた来たのね?

 ……振り向くよ? 予想出来るけど振り向くよ?


「――ガァ!」


 デッカイ熊がいた。

 ……いや、なんで洞窟に熊?

 『俊敏』はLv1毎に俊敏20上がります。

 ※ルーナは色々取った事に気づいていません


 地味に目標の火曜日に更新出来なかったというね。

 いや、ホントすいません。


 この作品を読んでいただきありがとうございます。

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