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課題実習 厄介な誘い-2

大分温くなったおを飲み干しながらルシーナはセフィーに一つの提案をする。

セフィーは空になったカップを繁々と眺めていた。

「ねぇセフィー、工房への弟子入りは次の機会にして、今回は降霊魔法の研究でもして適当に終わらせよっか」

工房への弟子入りが希望ではあったがカーボォの工房の代わりが他に見つからない以上は他の課題を選択肢にするしか仕方がなかった。既に計画書の提出期日まで1週間を切ろうとしていたからだ。

課題実習は出席免除の恩恵が受けれる分、実施し課題の報告を何も提出しなければ当然のように学園からの評価は下がり、最悪の場合落第といった事もあり得た。

「そうだね、工房も見つからないし仕方ないかな~」

あまり気乗りしない感じで曖昧な相槌をうつセフィー。他に良い案が浮かばない以上落第しない為にも他の課題を選択する。そうするしか無いことはセフィーにも良く分かっていた。降霊魔法の研究、その課題が上手く達成できさえすれば他よりも高評価を得られるだろう事も。

されど手に持ったカップを掌で挟むように回し、足を軽く揺らす彼女の表所は少し虚ろであった。そんなセフィーを見ながらルシーナは目をそっと閉じる。正直なところ降霊魔法の研究を提案したルシーナではあったが彼女自身もこの課題はあまり乗り気のするものではなかった。

魔法は大きく分けて二つに分かれる。詠唱魔法、自らの魔力を糧として何らかの媒介を使用し発動させる比較的扱いの容易な魔法。

対して降霊魔法は扱いの難しい魔法である。降霊魔法は魔法言語を詠唱する必要も無ければ媒介も必要ない。

属性ごとに其々の精霊を降霊するのだがその方法も術者によってまちまちである。

ある者は詩によって、ある者は踊りによって、またある者は契約に基づいて。

そのことがこの降霊魔法の習得の難しさに拍車をかけている。

「まぁ今回もいつぞやと同じようになるなら、あまりいい気はしないわね」

ルシーナが目を閉じたまま誰に言うでもなく呟く。セフィーは虚ろな表情のまま、昔を思い出すように話す。

「降霊魔法だしね」

魔法を専門的に教えるフィラート魔法学園でも降霊魔法の教育内容は絶対とは言えなかった。

この魔法の成り立ちは元を辿れば各村に代々受け継がれてきた巫女、現在では降霊術士と呼ばれる者に端を発するからだった。各属性ごとに使う降霊術士が異なり、魔法と呼ぶより祈祷に近かった。時代が進むにつれ、人々の交流や研究によりある程度学問として確立されて来たものの、万人が使いこなすには未だ問題が多かった。何より降霊術士の血縁かどうかが大きく影響してくることが一番の問題だった。

セフィーとルシーナも一度この課題について取り組んだのだが、これまでの他の研究成果と大きく違う結果は得られず。逆に術士の血縁であるが為に、一部の生徒にその行為に不満を持たれいらぬ遺恨を残す結果となってしまったのだった。

カップを置き両手を絡めセフィーはぐっと座ったまま伸びをすると溜めていた息をゆっくりと吐きだす。

「また遺跡探索にでも行ってみる?」

冗談の様に言いながらセフィーはそのままテーブルに体を預ける。力の抜けた動物の様にだらしなく寝そべるセフィーを可笑しく思いながらルシーナはセフィーに問う。

「どの遺跡に行こうって言うのセフィー」

セフィーはそのままの姿勢で上目使いにルシーナへ悪戯っぽく笑って答える。

「未踏の遺跡か、それらしい物」

皮肉っぽく笑い返しながら肩肘をつき、ルシーナは寝そべるセフィーの頬を軽くつつく

「そんな遺跡この学園都市の近くにまだ残ってるんだっけ」

ルシーナの言葉に知ってると言う代わりに残念そうな笑みを浮かべるセフィー。そんな遺跡など既に無いことは二人はよく知っていた。この時期学園都市から課題の出される周辺の目ぼしい遺跡など二人はとうの昔に探索済みだったのだから。。

やんわりとルシーナの手を払いながらセフィーは体を起こす。

「近くの遺跡はもう全部いっ、、、、、、」

が、そう言いかけた所でセフィーは固まってしまう。体を起こしかけルシーナの手を握ったままで。

視線こそこちらに向けているものの意識は全く別の所へ飛んでいるセフィーにルシーナは戸惑う。軽く目の前で手を振ってみるものの反応は返って来なかった。

どうしたものかとルシーナが思案していた時セフィーが不意に話し出す。

「このセルラノフィートの周辺って訳では無いんだけど今年から指定区域の遺跡が一つ増 えてなかった?」

先程まで固まっていたセフィーのそんな言葉にルシーナは少し戸惑う。何を言いだしたのか初めは解らなかったが直ぐに遺跡についての事だとルシーナは理解した。

「そうだった、、、かしら?」

そう言いながらルシーナは記憶の片隅から課題が張り出されていた掲示板を見た時の事を思い出す。

昔から使われていたのだろう薄汚れた木の掲示板。横に長い形をしたその掲示板には大きな地図が張り出してあった。中央大陸全土を書き記した地図その中心には赤い丸と下にセルラノフィートの文字。そこから少し離れた場所に、見慣れない赤い二重丸の印がついていたことを。

「何かあったのは覚えてるけど、詳しくは見てないわね」

だが遺跡探索などするつもりなどなかった為、詳しく見てはいなかった。

「それじゃ後でちょっと見に行ってみようよ」

どうやらそれはセフィーも同じだったようで、活き活きとルシーナに話しかける。降霊魔法の研究の話をしていた時の虚ろな表情ではなく、とても軽やかな表情だった。

食べ終えた食器を片付け二人は昼の休憩が終わる前にと急いで教員棟の近くにある、課題の張り出された掲示板へと向かうのだった。


「で、どんな感じ」

古ぼけて薄汚れた掲示板に張り出された地図に指を這わせるセフィーにルシーナは声をかける。

教員棟にある掲示板の前ではセフィーたちの他にも多くの生徒が右往左往していた。

他人事でなないなと、ルシーナは掲示板から目を離し周りの様子を伺う。

どの生徒も表情に焦りが見られ課題実習の仲間集めや課題決めが上手く行っていないのが

見て取れた。

「うーん、この遺跡だけどやっぱり少し遠いね」

そう長い時間目を離していたわけでは無いがセフィーの不意の声に慌てて視線を戻す。

細いセフィーの指が指す遺跡は今いるセルラノフィートより北東にあった。付近に大きな街は無く小さな村の印があるだけだ。その地図に書かれた場所に街道で向かうにはまず東へ真っ直ぐ進みグラッセという街を経由し北上するしか無いようだった。

「街道が通ってるって事は馬車が使えるんだろうけど、それでも大分時間がかかりそうね」

指で遺跡までの道筋をなぞりながらルシーナはどうやってそこまで行こうかと頭の中で考え始めていた。時間が掛かるとしても整った街道を馬車でいくか、時間を惜しみ最短の道を別の方法で行くかを。

「取り敢えず遺跡の課題って何があるのかしら」

「そうだね、えっと・・・・・・」

どちらにしても、まずは遺跡の課題次第だとルシーナはその遺跡について書かれた用紙を

手に取る。セフィーも彼女と同じ考えに至ったのであろう、用紙を手に取り考え込んでいた。

内部の調査、構造物の解析、装飾品の模写、、、、、、等その遺跡で行える課題について注意事項や必要日数、評価要素などが細かく書き記されていた。

「ねぇ、、、、、、セフィーこの課題はどう思う」

そのうちの一つを示しながらルシーナは提案する。

遺跡内部の石版に記された古代魔法言語の模写と解読

遺跡深部に古代の壁画が描かれた部屋に、同じく古代の物と思われる石版が安置されている。そこに刻まれている古代魔法言語の模写、および解読、研究

「うん、悪くないと思う評価もそれなりに高いし、古代魔法言語も気になる」

課題の内容を読みながらセフィーはルシーナの提案に賛成した。他の生徒と争う様なこと事は無く、荒事に巻き込まれる様な内容でも無い。高評価の要素も多く、また古代魔法言語はその後の自身の糧に成り得る事が賛成できる理由だった。

「でしょう。じゃあ今回はこの課題にしようかセフィー」

彼女のの賛同に安心したようにルシーナは言う。

課題内容が決まったのならば後は申請書だけだと二人は近くの机に腰掛け。少し皺がついてしまった用紙に内容を記していくのだった。周囲では以前として課題実習の仲間集めをする生徒の喧騒が続いていた。右往左往する学園の生徒達を尻目に二人は申請内容に間違いの無いように記入していく。

・・・申請者名、セフィルーナ・クレセント、ルシーナダ・シャムラ・・・

・・・申請課題、学園指定の遺跡調査の内、遺跡深部にある石版内容の模写・・・

二人が申請用紙を書き終えたのは休息の時間の終わりを告げる鐘の音が学園内に響き渡る頃だった。提出は後で行うことにして二人は各々教室へと戻っていった。


学園都市セルラノフィートに差し込む光がだいぶ傾いた頃フィラート魔法学園に一日の最後の授業の終わりを告げる鐘が鳴る。


鐘の音が響き終わると同時にシンとしていた学内は一気に慌ただしくなる。

家路を急ぐ者、友人と待ち合わせをする者、教室に残る者など皆思い思いに動き出す。

中には課題実習の為、声を張り上げ仲間集めに精を出す生徒もいる。店や人がひしめきあう朝市の様な喧騒の中、学園の生徒の為に作られた大きな出入口から一番近い食堂の一角にセフィーとルシーナは向かい合って座っていた。

向かい合う二人に挟まれた机の上には二枚の申請用紙が置かれていた

「どこも間違えてないわよねセフィー」

ルシーナが念を押すようにセフィーに確認する。

「うん大丈夫だよルシーナ」

セフィーもしっかりとうなずく。

二人は申請書の記入箇所に間違いがないか最後の確認をしているところだった。

確認の終わったルシーナは申請用紙をそれ以上皺の付かぬように丁寧に布製の鞄にしまう。

ルシーナは目の前で確認しているセフィーに声をかけようとしたが真剣な表情の彼女を見てやめる。申請書には課題研究で行く場所以外に必要日数、必要経費、参加者などを書く必要がある。セフィーはその一つ一つに間違いがないか確かめていた。

セフィーが確認し終わり布製の鞄に用紙をしまった頃ルシーナが二人分のお茶を持ってきた。

「これ飲んでちょっと休憩してからいきましょう」

そう言いながらルシーナはセフィーの前にお茶の入ったカップを置く。

派手になりすぎない程度に装飾の施されたカップには夕日色をしたお茶が注がれ、表面に小さな花が揺れていた。

「ありがとうルシーナ」

お礼を言いながらセフィーはカップに手を伸ばす。

爽やかな香草の香りをゆっくりと楽しみながら、ほんのり甘みのあるお茶をちょびちょびと味わう。口から鼻へ抜ける暖かな香りがゆっくりと気持ちを落ち着かせていく。

黙ってお茶を飲んでいるだけと言うのも面白くないと、ルシーナは最近の学園について訪ねる。

「そういえばセフィー、今は何か作ってる物はあるの?」

カップに口を付けたまま閉じていた目をゆっくりと開くとセフィーは小さく頷いた。

机に飲みかけのお茶を置くと、

「今はこれと同じような物が作れるようになりたいなぁって思って研究中」

そういいながら自らの頭の後ろ側に手を回し髪につけている髪飾りを外し手に取った。

金属でできた細長い棒のようなそれは片方が途中から二股になっており、もう片方は青く澄んだ水色の石が飾りとしてついていた。

ルシーナはそれに見覚えがあった。かつて目の前の少女によく似た雰囲気を持ち自身もよく知る親しんでいた人が晩年作っていた物。

「それセフィーのお母さんの形見の髪飾りよね」

セフィーは小さくうなずく。何処か寂しそうな顔をしたままセフィーは続ける。

「これお母さんが私の為に作ってくれた物なんだけど、ただの髪飾りじゃないんだ」

大切そうに胸に抱えたまま、そしてどこか自慢げに説明する。

「どういう効果があるの」

ルシーナは尋ねる。

「秘密って言うよりまだよく分からないんだ。作れる様になったらルシーナに同じの作ってあげるね」

セフィーはそう言うと、小さく笑い髪飾りを元のように付け直した。

「そういえばルシーナは今回どうするの」

そして今度は自身の番だとでも言う様にがルシーナへと尋ねるのだった。


暫くの間ルシーナと他愛も無い会話を続けていたセフィーは、食堂に普段見慣れない格好をした人がいる事に気がついた。

魔法学園の制服は着ていないものの、その姿を見るにどうやら学生の様だった。が、どう見てもここの学園の男子生徒では無かった。髪は短く短髪で自身の魔法技術課の男子生徒と比べ背も高い。凜々しい表情に太くがっしりとした腕。厚く服の上からでも分る位鍛えられた胸板。

何より違うのが腰に下げているのが普段見慣れた杖や指示棒では無く、剣だという事だった。

何故見慣れない人がと不思議に思いセフィーは食堂をぐるりと見渡した。話に夢中だったせいで気づくのが遅れたが、全体的に見渡してみると既に何人も同じような見慣れない姿がある事に気がついた。既に何人かは魔法学園の生徒に声をかけている者もいた。体格の良い彼らにまるで言い寄られるような魔法学園の生徒の姿は異様だった。

初めこそ不思議に思ったものの彼らの出で立ちや行動からセフィーは彼らが何者なのか早々に見当がつき始めていた。この学園からそう離れていない位置に存在する、剣術や古武術などの武術を専門的に学べる武術学園の生徒だろうと。

「セフィーどうしたの?先からきょろきょろしてるけど」

先程から話している自分では無く別の場所に視線を向ける挙動不審なセフィーを心配そうにルシーナが声をかける。

「ごめんねルシーナちょっと見慣れない人達がいたから」

セフィーは簡単に訳を説明した。ルシーナもセフィーに言われ周りを見て納得する。

課題自習は学園都市が主催し都市内にある学園がほぼ同時期に行う。普段接点の無い他の学園と交流し、生徒同士が親交を深める事でより多くの知識や経験を身につけさせる事が目的であるからだ。その為、実習時の仲間集めは学園、学科等の隔り無く、希望するのであればどの様な組み合わせでも自由だった。

普段ならまず見る事の無い武術学園の生徒の姿をこの魔法学園で見かけることも別段不思議なことでも無かった。

「セファルーナ・クレッセントさんですよね」

あまりに周りに意識を集中させすぎていたせいかセフィーは自らを呼ぶ声に気づくのが遅れた。

急いで呼ばれた方に視線を向けると緊張した面持ちで二人組みの少女達が立っている。

どちらも肩ほどの長さでで切り揃えられた髪型が特徴的だった。

「セファルーナ・クレッセントさんですよね」

確かめるかのように向かって右の少女が言う。

制服から同じ魔法学園の生徒だと分ったがセフィーには全く面識が無かった。

首元のローブを止めるリボンの色から一つ下の学年だとセフィーは気づく

セフィーはそうだと頷こうとしたが、呼ばれた名前に妙な違和感を覚える。

「セファルーナさんですよね」

今度は向かって左の少女がそう尋ねる。そして違和感の原因が何なのか理解する

あきらかに名前を間違えて言っている。

セフィーはどうしたものかとルシーナを見ると彼女は軽く首をすくめて見せた。

セフィーが視線を戻す前に先ほどの少女が今度はルシーナの方を見て声を出す。

「そちらの方はルルシーナラ・シャムダさんです、、よね」

戻しかけた視線をルシーナに戻したセフィーは彼女と目が合うと揃って溜め息をついた。

またか、とこれで何度目だろうと。

魔法学園でも魔法での戦闘を重点的に学ぶ魔法武術科が存在する。普段の学園生活では規則で制限されてる分、今回のような課題実習では探索や調査の他魔物の討伐などを希望する生徒が多い。

魔法武術課には在籍していないセフィーとルシーナだったが彼女らの実力の高さは有名で学園内では都度噂が立つ程であった。そのせいか今回の様に課題実習で一緒に行動しないかと誘いを受けることも幾度とあった。

が、二人は一度として誘いを受けた事は無い。

人見知りとまでは行かないが、初対面の人と気軽に何でもこなせるほどセフィーの社交性は高く無く。真偽のほどを確認もせず噂だけを頼りにして誘いに来る事をルシーナは気に入らない。

「二人の武勇伝を友達に聞いて、、、、、、」

何より自身達の名前すら正しく知らずに訪ねてくる者が多かった。別に偽りの名を語ってる訳でも難しい名だと言うことも無いにも関わらず。

それは目の前にいる少女達も例外では無い。

何も言わないセフィーとルシーナの態度を肯定ととったのか少女の一人が話し始める。

「実は私たち2年でセファルーナさんルルシーナラさんたちのひっとっ」

「「すいません人違いです」」

少女が言い切る前に二人は声を揃えてきっぱり言う。突然の否定の言葉に二人は目を丸くする。

実際のところ例え社交性が高くなかろうが、根拠の無い噂だけを元に誘われようとセフィーとルシーナの二人は無下に扱いはしない。今現在見ず知らずの間柄だとしても、共に支え合い苦楽を経験すればお互いに相手を知り、思い合える友人に成る事が出来る事を知っているからだ。

しかし、と彼女達は思う。

誘いをかけるのであれば、名前ぐらいは正しく知っていてほしいと。そうで無ければ共に行動したとしても支え合い助け合う気持ちが沸かないのだと。

だから、誘いにはいつも「否」と答えるのだった。

そんな事情等知る由も無い右側の子が震える声で言う。

「だって、あなた達ってセファルーナさんとルルシーナっ」

「セファルーナでも」

「ルルシーナラでも」

「「ありませんから。それじゃぁ失礼します」」

途中から声を重ねながら。セフィーとルシーナは言い切る。

そして顔が赤い二人の前を横切り食堂の出入り口あたりに来たところで今度は別の一人が立ち塞がる。

「全く失礼な子たちだったわね。セフィールナにルーシナ」

リボンの色はセフィーたちと同じ色であった。

「私は魔法武術学科3年ゆっ」

ルシーナは素通りしセフィーは布製の鞄から申請書をだし彼女に見せながら食堂を後にした。


実力のない者ほど課題実習で難易度の高いことを行おうとする。

普段の成績が振るわなくても課題実習で高評価を取れば全体的な成績評価がよくなるからである。

二人の去った食堂では未だにその様な目的で仲間集めをする生徒が右往左往していた。

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