第24話
バラエティー番組だった。
山賀利彦と三井麗香は笑いながら見ていた。
じゃまなテロップが流れる。
戦闘悪化みたいな事がかかれていた。
「また戦争〜? 最近多いわねぇ」
「どこぞの国が石油利権も宇宙利権も失敗したからね〜うひゃひゃ」
関西出身の芸人が若手芸人をハリセンで追い回しているのを見て笑う山賀。
「なんで戦争なんてするんだろ?」
三井が首を傾げた瞬間だった。ビーーー! っと大きな音が響き渡った。
大島宇宙センターからの緊急指令だ。
2人はモニターに飛びつくように食い入った。
「帰還‥‥命令?」
それだけをつぶやいた。
あわただしい準備のあと、出来たばかりの電磁カタパルトに小型の宇宙船を設置するTA999。
緊急時用の地球大気圏を耐えられるだけの代物だ。
「まさかこれで帰るはめになるとは‥‥」
「戦争となにか関係ある‥‥わけないか」
宇宙服を着込みながらつぶやく2人。
金魚鉢みたいなヘルメットをかぶってから、三井が言う。
「TA999、準備できたから、減圧が終わったら宇宙船まで連れてってね」
ヘルメットの内側に半透明のモニターに『了承』と表示される。
減圧が終わってから扉が開く。
モノクロームな景色に一瞬身震いする三井。
扉の外にはTA999が待機していた。
TA999はまず安全ロープを差し出す。
つなげた2人を自分の上にのせて、カタパルトに歩き出す。
「TA999。私たちが帰ったあと、基地維持を。電力は衛星から‥‥って言うまでもなかったわね」
山賀がうひゃひゃと笑う。
「こほん‥‥! それ以外の時は待機していてね」
モニターに「了承」
「それじゃあ‥‥」
長いカタパルトで一気に加速され地球に打ち出される宇宙船。
TA999は無言のままそれを見送っていた。




