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プロローグ
誰も知らないような小さな村で、夏休みを目前としたある日、一人の少女が行方不明になった。
それはこの平穏な村(否、平穏だった、と今は言ったほうがいいのかもしれない)にとって、とても大きな事件であり村人に大きな不安を与えた。
警察に協力して、村の大人たちも必死に少女を探したが遺体も証拠も見つからず、
「己の意思で出て行ったのではないか」と言われるようになり始めた頃には、とうとう一ヶ月が経ってしまっていた。
しかし、それは始まりに過ぎなかったのだ。
これから、更に恐ろしく、悲しいことが起こるなどと知る由も無いく、残された少年少女達は少しずつ、少しずつ平穏を取り戻そうとしていくのだが………