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はじまり


あれから10年経ち私は16歳になりました。


「お母様、お父様、セレナはもう16になりました。教会の神父様も、傭兵のジル様もすごく優しくてとても幸せに暮らしています。」


今は昔からお母様と仲の良かったジル様の弟様、神父アルス様の教会に住まわせていただいでます。


そして毎日、お母様とお父様のお墓に今日あったことを報告に来るのが日課になっています。


もちろんお墓は私たちの暮らしていた森に建てて頂きましたが・・・あの争いで兄の行方が分かっていない状態です。

生きていれば嬉しいのですが・・・心配です。


何故、森が襲われたのかは神父様に教えてもらいました。


話によると今この世界では魔物の存在を嫌う者が増えているみたいです。

だから、魔物やハーフなどはその事を隠しながら暮らしているみたいで私もバレたら殺されるみたいです。


でも、ジル様やアルス様のように私たちを助けてくれる人も沢山いるみたいで助かります。

「ただいま、戻りました。」


「おや、お帰りセレナ」


「久しぶりだね、セレナ」


日がくれて教会に戻るとアルス様とジル様が座ってお話をしていたとこでした。


「何を話しているんですか?」


「ちょっと厄介事を任されちゃってね、アルスに相談してたとこ」


「ね?」っとジル様が言うと頷くアルス様

厄介事って何でしょう?


「簡単に言うとね、姉様を気に入って下さってる人に良い使用人を探してくれないかって頼まれたんだよ」


使用人って偉い人たちの回りのお世話をする人達のことだよね?

ジル様は傭兵だから偉い人たちとも交流があるのかな?


「でも、あたしが信頼出来て家事が全般こなせて前向きな子なんて居ないしな」


頭を抱え込みながら唸るジル様


こんなジル様を見るのは初めてかも知れない

それほど大事なことなのかも知れない・・・


「あ、あの・・・」


「ん?なんだいセレナ?」


「わ、たしではだめですか・・・」


「え?」


「私では駄目でしょうか!」


私が大声で言うと二人はポカンとした表情で私を見ていたがハッと我に戻った。


「確かにセレナなら信頼も出来るし前向きでなかなか根性あるし家事も出来る・・・けど」


「セレナ、君は分かっているのかい?」


二人が私に言いたいことは分かっている。


「はい、でも私もお二人の役にたちたいんです!」


「お願いします」と頭を下げると二人は顔を見合わせた。

そして、微笑んで二人は私に言った。


「セレナならきっと大丈夫だね」


「だね、それならお言葉に甘えてこの件はセレナに任せるよ」


「は、はい、一生懸命頑張ります!!」


これでジル様とアルス様に恩返しが出来るけど逆に失敗をすれば二人に迷惑をかけることになる。

失敗は許されない頑張らないと・・・・


こうして私は明日からジル様の知り合いのお屋敷に使用人として住み込みで働くことになりました。

お母様たちの墓参りには行けなくなってしまうかもしれませんが、きっとお母様たちもわかってくださるはず

明日から頑張らなくっちゃ!!

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