最終話(私のスタイル)
あれから6ヶ月。
私は小説本を出した。
『家庭内戦争』
私のしたこと、父の事をかいた本である。
売れ上げは好調。今日は私のサイン会だ。
「斉藤先生!衣装に着替えてください!」
「はい!」
私は急いで着替えをした。
とうとうここまで来たか。私のやったことが、当たってるか間違ってるかなんて、誰もわからない。この本を出版した時、賛成の人が大半だったか、反対の人もいた。
もちろん、それは読者も同じだった。でも、今は反響が出てきて、こうして私のサイン会まで行われるようになった。すこし一安心だ。
―トントン。―
戸をたたく音がした。
「戸辺よ!斉藤ー!居る?入っていい?」
「どうぞ!」
―ガチャ。―
「おじゃましまーす。」
「戸辺さん!」
「頑張んなさい!」
「はい!」
「じゃあ、帰る!」
「それだけ言いに来たんですか!?」
「そう!」
「そうですか。」
「ちょっと顔見たかっただけ。仕事あるし。」
「そうですか。じゃあ、頑張ります。」
「うん。ジャ!バイバーイ。」
こうして戸辺さんは帰っていった。
サイン会が始まったので会場に入った。中には、人がいっぱい居た。
「大変でしたでしょう。頑張ってください!先生!」
「はい。」
「ファンですー!頑張ってください!」
「はい。」
といった感じで、いろんな人にサインをした。終ったころには、手が疲れていた。サイン会が終った時、少し私はホッとした。いろんな意味で。
これからもいいものを書いていきたい。
ジャーナリストとして。人として。自分という人間として。
それが私のスタイルだ。