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第9話

「いよいよ今日発売だね。斉藤。」

「そうですね!で、いつもはこんな事するんですか?」

「いや!いつもは、ボーっと居る。編集部で。」

「でも、戸辺さん。私たち、かなり怪しいかもですよ?」

「いや!ぜんぜん、怪しくない!」


現在8時30分ごろ。

私たちは自分たちの書いた記事が載っている雑誌が売れるのを確認する為、近くの駅の売店に来ている。

でも、遠くからただジーっと見ているだけじゃ怪しいので、売店でチョコを買おうか、買わないかを悩んでいるような人を装いながら監視している。

周りから見れば、どっかのバンドの子がチョコを買おうか悩んでいると言った感じに見えているだろう。

サングラスかけて、チェーンとか付けて、ジーパン穿いて。どこからどう見ても今ドキの子の感じだ。


「戸辺さん。ところでこの凄いカッコウ、何のつもりですか?私『これ着ろ!』と言われて言われるままに着て10分こうしてますけど、未だに何のつもりか分かりません。」

「今ドキのバンドでもやってそうな感じの子。」

「…。今ドキって言うかこれ、80年代の不良って感じです。なんかアメリカンすぎだし、迫力あるし。」

「そう?」


「450円です。」

そんなことを言ってると、私たちの本が店から1つ旅立っていった。


「売れましたね。」

「ああ。」


そして、そのあとも私たちが確認した分だけでも24冊の『芸能ポスト』が旅立って行った。

あとは世間から、どんな反響が帰ってくるか。

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