帰り道
時速130km。
狩猟豹の異名を持つチーターの最高速度だ
高速道路の最高速度を楽に超える速さでチーターはアライに襲いかかる
アライはチーターの正面突撃に対しスラリスラリと交わしていくが数が多く避けるだけでもいつかは当たってしまいそうな勢いだ
「絶対盾」
チーターがいなくなった隙をつきアライと悟を囲むよう大きな球体状のシールドが2人を守った
それでもなおチーターは突撃を振り返しドン!ドン!と体当たりの音がシールド内に響いている
二、三秒周りを確認し咄嗟にアライは悟の手を掴み異能の翼で空へと羽ばたいた
空へ舞った数秒後体当たりによりついに絶対盾にヒビが入りしまいにバリバリ割れていった
「地上にいたら動物が襲ってくる、かと言って空中にずっといたら万にバレるし、なかなかキツいね」
「あのオルドとかいう天上者はまだ来ないんですか。十分ピンチだと思うんですけど」
施設が肉眼で確認できる程近くなった時急に「私はあなた方に何かあった時すぐ相手に奇襲出来るよう気配を殺して見守ってますので」と言いオルドは瞬間移動してしまっていた。それからアライさんが放を使って敵を探っていた時もオルドの気配は見つからなかったらしい。
見方によったら見捨てられたと…
「チーターだけならいいんだけど見た感じ象とか馬とかもいる感じだしどうしよっかな。悟君殺れる?」
「1匹2匹なら行けますけどさすがにこの数はきついです。こういう時アガサが居てくれたらだいたい倒してくれるんですけど」
一方そのアガサは……
「な、なぁアガサ今更なんだが本当に良かったのか?」
「当たり前じゃ。天上者が帰れと言っとったら帰るのが正解じゃ。お主もさっき見たじゃろ?あの老害の言うこと無視して外に出た途端上から光の矢。きっと神が帰れと言っとるのじゃ。それなら帰るのが1番」
買ったばかりの幕の内弁当を頬張りながらながらアガサは答えた
そう…はじめとアガサは帰りの電車に乗っていた
「まぁ、とりあえずメール……あ」
「どうしたのじゃ?」
モグモグしながら答える
「……ここ圏外だ」
「…………シャケ分けてあげるのじゃ」
幕の内弁当のメインとも言える大きな鮭を無理やり俺の口に押し込んだ
「美味しいか?」
「モグモグ……美味しいんだけど、ここ圏外…」
「卵焼き分けてあげるのじゃ」
俺が言い終わる前にまたもや卵焼きを口に入れ込んだ
「もしかしてじゃが、これって結構まずいやつなんじゃ?」
頑張ってモグモグしている俺を見てアガサはそう言う。さすがのアガサでも今している事がどんなことか分かったらしい
「あぁ、仲間を見捨てたって捉えられて報告されたら場合によっちゃ結構重い処分とかも、」
「お主、エビフライ好きか?もし一緒に罪を被ってくれるならあげんことも…」
「食い物で俺を吊ろうとするな。ていうか多分だが俺も同罪で処分文されてしまう」
そう言いつつもとりあえず相手の誠意を受け取ろうとエビフライに近づくとそっと弁当を遠ざかされた
「同罪ならお主にあげんのじゃ」
そう言いながら大きなエビフライを一口で食べた
食べたかったな…
もう1回メール送信出来るかL〇NEを開いているとスマホの光がいきなり強くなった。いや違う周りが暗くなったのだ。
「停電か?」
停電と同時に窓がガタガタとしてヒュウーヒュー風が吹き、それは次第におぞましい音に変わっていく。音の激しさに比例して徐々に視界が傾き始める。隣を見てみるとアガサも傾いている。
俺が傾いてるんじゃない。電車が傾いてるんだ、
この電車は今きっと凄いくらいの風が当たって傾いてるだろう、電車が傾くくらいだからきっとまた万クラス
このまま何もしなかったら脱線して2人とも死ぬ、かと言って窓から飛び出ても落ちた時の衝撃は計り知れない。それにその状態で俺とアガサだけで万と戦わなければならいない……どうしたらいいんだ…
思考をめぐらしアガサを見つめるとアガサは平然とした顔で自分の親指を噛みちぎった。口元には今取れたばかりの新鮮な親指と共に赤く光る血液が染みている。
「やっぱ痛いのじゃ」
アガサは溜息をつきながらそう言った、
---ある人達の物語---
「そろそろ仕掛ける」
「そーしよっかなぁー。もう見せ場は無いわけだし」
「お待ちください」
「あれ?ニル=オルドも来てるのか。任務リストには名前なかったと思ったんだけどな…えっ?なんでお前いるんだよ?」
スイン、さくら、オルド、???




