7話 変態、姉妹に絡まれて男としての威厳オワタ
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「アンタのものはアタシのもの」
なんで二回言ったし。
アナタ、春菜よね? タケシでもスバルでもなく春菜よね?
そう、今、俺の目の前で手を差し出している黒髪ロングの目つき強めの女性はわが姉、更科春菜、大学二年生である。
そんなわが姉が伝説の歌下手暴君の名言を取り出し、我、戦慄。
だが、逆らってはいけない。
下手に逆らえば、姉の猛攻が始まる。
それだけは絶対にダメだ。
「差し上げます」
「よきにはからえ」
意味分かっていってんのか?
だが、口答えしてはいけない。
下手に口答えすれば、姉の猛攻が始まる。
それだけは絶対にダメだ。
「御意」
「御意」
いや、あんた言ってみたかっただけで言っただろ。
だが、以下略。
俺は大人しく引き下がる。
ああ、さよなら、俺の冒険者チョコラス1と、白姫プリン。
トホホな気分で徒歩で自室に帰ろうとする夏輝17歳の袖を掴む16歳。
「あに、わたしも欲しい」
「え? なんだって?」
「買ってこい」
固有スキル【変態】の俺では主人公スキルは使えないことは学校で証明終了している。
だが、一縷の望みをかけてかましてみたが、かわされましたわ、見事に。
見事に躱した16歳は、俺の妹、更科秋菜、高校一年生。
俺から奪った漫画『すっぺえファミリー』にハマり、名前とか似てるからってょうじょの口調に寄せている美少女である。
しかし、そんなの関係ねえ! コイツにゃ関係ねえ!
秋菜に逆らえば以下略。
妹にパシられてみた!
一部のマニアな視聴者は羨むかもしれないが、俺は御免だ。
さっさとコンビニに向かう。
そもそも、ウチは女性上位なのだ。
それに、ウチの姉妹もまた有名冒険者なのだ。
姉、春菜は固有スキル【蒐集家】を持ち、魔力を含むものならワンルーム程度異空間に収めることができるし、一度収めたものは鑑定し最大限活用出来る能力の持ち主。
【黒の魔女】と呼ばれ十二姫に次ぐ人気だ。
そして、妹である秋菜は愛と同じ特例冒険者。固有スキル【念者】という謎の名前だが、要は超能力者らしい。物質を自由に動かしたり、魔石や宝のある場所を念写したりと【桃の魔女】として高評価を受けている。ちなみに、あの漫画のキャラに影響を受けたのは固有スキルのせいじゃないかと俺は睨んでいるが実際に言ったことはない。
ともかく、ウチの姉妹も、触るな危険、なのだ。
「「あに(夏輝)」」
「ん?」
「「ダッツ」」
「ダッシュね! おっけ」
「「ダッツ」」
おい、姉妹よ。ダッツはないだろ。ダッツは。
高級アイスだっつーの。とほほ。
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