41話 変態、家族に振り回されながら寿司オワタ
どうでもいいキャラ紹介
更科一輝。好きな食べ物、妻の作ったエマダツィ。
更科四季。得意料理、夫の為に作ったエマダツィ。
更科一輝、職業脱サラ冒険者、変態。
更科四季、職業ダンジョンカメラマン、変態。
元々ダンジョン庁で美人すぎる広報として活躍していた母に一目惚れ(テレビ画面越し)した父は、仕事をやめ、冒険者に、社畜を極めていた父は持ち前の疲労・睡眠・精神耐性で、ほぼ不眠不休でスライム倒して300日、レベルはMAXにはならなかったが(そもそもレベルという概念がない)、ダンジョンで出会った母の好感度がMAXになっていた。
母は、ボロボロの男が大好きだった。
上にいる三人兄弟の影響で、バトル漫画やヤンキー漫画にハマり、人格形成の大事な時期をハードラックとダンスっちまった為に、血みどろで戦う男に興奮する母は、戦う冒険者と出会いたいが為にダンジョン庁へ、そして、広報に入り、危険を犯してまでダンジョンに潜り、冒険者達の戦う様子を撮り続けた。
そんな時、初級ダンジョン【スライムの泉】でスライムにも勝てずに戦い続ける男がいるという噂を聞き、母は現場に。
ダンジョンを変えることなく毎日来てはボロボロで帰ってきて潜り続けるので、周りからは倒せていないのだと思われていたそうだ。だが、実のところ父はスライムを倒していたどころか、未開拓エリアを発見し、奥深くまで潜り込んでいた。
ただのスライムではなく状態異常や属性付き、はたまた、鋼化や物理無効化等独自の進化を遂げるという、恐るべきガラパゴス化したエリアで父はありとあらゆる攻撃を受け幸せを感じていた。
父はボロボロにされるのが好きな男だった。
社畜による間違った道の外し方をした父は苦痛こそが快感という激やばメンタリティを獲得していたのだ。そして、その激やばメンタリティは、母に一目ぼれして強い冒険者になってダンジョン庁で母に会う、その為にまずはスライムから順番に倒していこうという父の真っ当な目標を、より変なスライムの攻撃を受けたい、というど変態目標へと変えてしまっていたのだ。
だが、運命の神様は多分変態が好きなのだろう。
母と父は出会う。
そして、ボロボロにされるのが好きな父とボロボロの男が好きな母が運命的変態的に出会い、即結婚した。
その後、なんやかんやあって四人の子が生まれたのだが、二人は様々な冒険者チームについて回り、今も冒険者として活動している。
「で、東南アジアの方はどうだったの?」
俺は、寿司を頬張りながら母さんに聞く。カシャ。
「んん~、そうね。苦戦してたわね。現状、あそこに世界三大ダンジョンのひとつがあるから仕方ないと言えば仕方ないのだけど……各国からトップクラスのチームがやってきたけど、魔引きでやっと。攻略は数年単位でやっていくつもりみたいね」
「まあ、【モノノフ】の第三部隊もずっと海外派遣というわけにもいかないものね」
姉さんが俺のどかしたバランを皿に運びながら口を開く。それバランだよ? カシャ。
「日本でも結構深いダンジョンが見つかるんじゃないかっていう話だしねえ……早い段階でモノノフの総攻撃があるんじゃないかしら。まあ、暫くは、こっちにいるわ」
「というか、そんな予想出てたの?」
姉さんが俺の使ったしょうゆ皿を交換しながら母さんと話す。それまだ一回しか使ってないよ? カシャ。
「なんかね、【賢者】曰く、魔力の流れが不安定なんだって。それで、こういうのは大体ダンジョン発生の前兆だから早めに対策を取った方が良いって」
「……なるほど」
姉さんが俺の使っていた空になったプラスチックの魚のアレでさっき回収したしょうゆ皿のしょうゆを吸い込もうと頑張っている。それどういうリサイクル? カシャ。
「ねえ、秋菜」
「……なに、食事中は静かに」
「うん、だったら、まず俺の周りで飛び続けて撮り続けるドローンカメラ止めてくれない?」
さっきから秋菜の念力で動くドローンカメラが俺の周りをまわり続けてカシャカシャいうてるんですけどー。
「お寿司と言えば回るでしょ」
お寿司がね! もういっそ、ドローンにお寿司乗せて回してよ!
「はい、あ~ん」
出来んのかよ! お寿司を乗せたドローンが俺の目の前にきたよ!
風強いな、おい!
だが、ここまでされたら俺は食べる。ドローンの風で髪ばっさばさにしながら俺は食べたよ!
「……はじめてのあ~ん」
照れるなよ! 妹! っていうか、妹からのダイレクトあ~んじゃなくて、ドローンあ~んだからね! くっそ、耳真っ赤かよ! かわいいかよ! かわいいかよー!
「あ~ん」
【急募】姉が寿司を串に刺して出してくるんだけどどうしたらいい?
しかし、考える間もなく俺の口に串刺しかっぱ巻きイン。うめえなかっぱの串刺しちくせう。
そして、当然抜かれる串。流れるようなパッキング。俺は無視。無視キング。
「で、父さんは何やってるの?」
「母さんがいつ父さんのかっぱ巻きにかけるわさびを止めるかドキドキしながら見守っている」
そう、母はさっきの話の間ずっと父のかっぱ巻きにうず高くわさびをのせている。
まさかかっぱもテメエのあたまにこんだけ長いわさびのっかる日がくるなんておもってなかっただろうなあ。
もうH◯NTER×H◯NTERのゴ◯さんくらい伸びてるなあ。
ピンポー「ほぎゃああああああ!」
玄関でピンポーほぎゃああああああがなった。そうそうウチのはそういうのなんだよね。
俺は恍惚とした表情の顔面汁ダク親父を踏み越えて玄関を目指す。
※更科一輝は特殊な訓練を受けています。よいこは真似しないでね!
玄関を開けるとそこには。
「こ、こんばんは」
俺を変態と罵った幼馴染と、
「こんばんは!」
俺が変態と罵る自称幼馴染が、
「「これ、よかったら」」
鍋を抱えてやってきた。
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