1話 変態、SNSで曝されて人生オワタ
初ローファンタジーです!
一応、1話2000字以内、7月中に完結予定です。
『コイツの固有スキル【変態】でワロタwww』
画像付きのこの呟きはツブヤイッターで、一日で3万リツブヤイートされ、大バズりした。
鑑定レンズ越しに撮影された画像には、低いステータス数値と固有スキル『変態』の文字が浮かぶ冴えない男子高校生の姿。
何を隠そう、まあ、隠すつもりも何ももう隠せないんだけれど、この冴えない男子高校生が、俺だ。
固有スキル。
某国が開発していた次元なんたら装置が失敗して繋がった【混沌】により人々が手に入れた超能力的なものが【スキル】だ。
スキルには【習得スキル】と【固有スキル】が存在する。
後天的な習得スキルと違い固有スキルは持って生まれたもので変えることも捨てることもできない。
ただ、固有スキルは先天性のものではあるが生まれてすぐ使えるわけではない。
使えるようになるのは人によって違いはあるが大体、12歳から20歳の間。
俺が目覚めたのはちょっと早めの13歳。
スキルは検査等で調べることが出来るが、手に入れた本人は頭の中に急に浮かんできて知ることができる。
俺(13歳)の頭の中に浮かんできた【変態】の二文字。
13歳にして、いや、13歳だからこそ、固有スキル【変態】というのが痛む頭に浮かんできた瞬間全俺が泣いた。そんな名前の固有スキルがあってたまるか、と。
仮にあったとしても俺のところに来るなよ、マジで。
俺は、固有スキルをいろんな意味で隠して生きていこうと決めていた。
固有スキルなんて、普通に生活を過ごす上では必要ない。
いや、就活では固有スキルの開示義務があるから普通の企業に就職は無理なんだけど、俺の場合は、知り合いの食堂でアルバイトからの正社員と話が進んでいる。
だから、大丈夫。
多分。
のはずだったんだけど、曝された。
俺の固有スキルが曝された。
そして、めちゃくちゃ広がっている。トレンドとかになってる。
テレビが明日取り上げそうだ。もっと取り上げるものあるだろテレビ、なんか政治とか。
特定班、急ぐなよ。フリじゃねーからな。ていうか、他のもの特定しろ。なんか、なんか。
やばい。やばすぎる。
このスキルがあいつ等にバレたら、マジで詰む。
『俺が世界を救わなければならなくなるかもしれない』。
あ、トレンド一位になった。
オワタ。
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