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浦カメVS竜宮城

 竜宮城は、悲痛なムードに支配されていた。王直属の鳴り物入りの精鋭部隊が、一匹のカメに敗北したのだ。しかも、自爆して消滅したと思われていたカメが復活していたのだった。これは由々しき事態である。

竜宮城には、王以外にも浦島たちをつぶすことにひときわ熱心な人物がいた。姫だ。彼女は、浦島太郎を本気でつぶそうとしている。

「私は、あいつを絶対につぶさなければならない・・・。」

今日の姫は、ひときわ不機嫌だった。なにしろ、カメは復活するし浦島は取り逃がすし、さらに階段に置かれたバナナの皮を踏んで上から下まで無様に転げ落ちている。姫は、この上なくイライラしていた。

「ねえあなた、次は絶対あのカメと浦島を抹殺してちょうだい。」

「わかった。」

疲れ切った王は力なく答えた。

 そのころ浦島は、荒れた小道をカメと歩いていた。周りにぽつぽつと見える建物たちに人の気配はなく、どれも廃墟のようだった。

「なあカメ。」

「なんすか?」

「おまえはあの時・・・どこにいたんだ?」

「あれは衝撃波を起こしただけで、土煙に隠れて茂みに潜んでいたぞ。」

「この世界のカメはそんなことができるのか・・・。」

浦島はカメの特殊能力に感心してしまった。そのときだった。

「いたぞおおお!!!」

「なんだ!」

突然、男の野太い声が聞こえてきた。後ろを見ると、王とその親衛隊が馬に乗って追いかけてきていた。

「おいカメ!逃げるぞ!」

「よっしゃ、逃げるカメ!!!」

二人は勢いよく走りだした!が、大したスピードではなかった!ガバイゼナウの精強な騎馬隊が、偏った食習慣と運動不足のふしだらな生活のツケとともに浦島に襲い掛かる!そしてカメは素のスピードが遅すぎた!

 二人はあっという間に包囲され、逃げ場を失ってしまった。

「くそ・・・。一体どうしたらいいんだ!」

「待たせたな・・・ミスターウラシマ。」

「その声は?」

とうとう黒幕がその姿を現した。

「私は乙姫!貴様を抹殺するために来た!」

姫は屈強な男どもを率いて浦島の前に出てきた。

「今日こそは負けんぞ!」

「よっしゃやってやる!」

浦島はそこら辺に落ちていた木の棒を拾い、勢いよく駆けだした!しかしやはり王直属の親衛隊には歯が立たない。浦島は軽々と弾き飛ばされ、ひっくり返ったまま動かなくなってしまった!その姿はまるでスリッパでたたかれたGKBR(自主規制)のようだった!

「くそ、もうだめか・・・。」

「太郎さん・・・。」

「ん?」

「任せてください。」


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