ペンギン三兄弟 〜 7話 インフルエンザ? の巻
ペンギンも風邪をひくようです
ペンギン三兄弟、チャン、ドン、ゴン。
今日も仲良く暮らしています。
どうやらチャンは、風邪をこじらせてしまったようです。
チャン「なんか熱出てきたみたい、寒気がする」
ドン「それは大変だ。すぐ寝たほうがいいよ」
ゴン「今流行りのペンギンインフルエンザかもしれないよ」
ドン「じゃあ部屋に隔離しないと」
チャンは、ほらほらとドンとゴンに急き立てられながら、部屋のベッドに追いやられました。
ドン「おかゆさん作ってあげるから」
ゴン「はい、氷まくらとヒエピタ」
チャンは、1羽部屋にこもって眠りました。
しばらくして気がつくと、
リビングからドンとゴンの楽しそうな笑い声が聞こえてきました。
「ちぇ、楽しそうだな」
チャンは、フトンを頭からかぶって、また眠りにつきました。
リビングでは、ドンとゴンが
テレビで、林家ペンの落語を見ながら、笑い転げていました。
ゴン「ペンはいつも面白いな」
ドン「今最高にのってる落語家だもんな」
ゴン「あれ、なんだか、おれも熱っぽい気がしてきた」
ドン「あ、顔赤いよ。チャンのインフルうつったんじゃない?」
ゴン「やばー」
ドン「さあさあ、寝て寝て」
ゴンは、ドンに追い立てられて、おでこにヒエピタを貼られ、ベッドに入れられました。そして部屋のドアをバタンと閉められました。
ドン「ゴンにもおかゆさん作ってあげるね」
ドンは、マスクをして、2羽分のおかゆを手早く作ると、それぞれの部屋にささっと届けました。
ドン「まったく世話が焼けるよなあ」
ドンは、あらためて1羽で林家ペンの落語を見始めました。
しばらくして、チャンがトイレに行こうと、リビングをのぞくと、ドンが横になっていました。
チャン「おい、ドン、こんなとこで寝たら風邪ひくぞ」
見ると、ドンは真っ赤な顔をして苦しそうにうなっています。
チャン「おい、おまえもか」
とうとう3羽とも熱が出てしまったのでした。
チャンは、ドンをベッドに運び、ドアをバタンと閉めました。
チャン「おまえも隔離だ」
そう言って、部屋にもどったチャン。
まだお昼ですが、家の中は、しーんと静まりかえっています。
しばらくして...
バタン、バタン、バタン!
3羽は、いっせいに部屋のドアを開けました。
チャン「みんなが熱を出したということは」
ドン「隔離しなくても」
ゴン「いいじゃん!」
チャン「熱を出したときは、水分を取らなきゃ」
3羽は、そろってカキ氷を作り始めました。
ゴン「おれ、イチゴ!」
ドン「ボク、抹茶」
チャン「レモンも捨てがたい」
3羽は、熱があることも忘れて
わいわいと大好きなカキ氷を平らげました。
そしてリビングにフトンを敷いて、川の字になって眠りましたとさ。
おだいじに。