1ー1ー8三階層目
三階層目は変な空間だった。
真っ白いなにか、中心にもやがかかってるだけだ。少し異変を感じて上に戻った。
アルたちと同様の、状態異常無効のアイテムがあった方がいい気がする。
ベルフェゴールの時と同じ感じがした。ただそれだけのことなのだが。
それだけあれば戻る理由としては十分だ。
魔石の予備は……ものすごくあるな。
魔石を数個取り出し個々で作ってみる。成功率は十分の七だ。
七個の魔石を使ってアイテムを作る。
あまり行動の邪魔にならない、そんなものがいい。
アルたちに渡すものは装飾重視にしたけど、俺ならもっと簡易的なものでいいだろうし。
皮のグローブ、そんなのがあればいいな。鉄自体はもうないから、どうにかして防御を上げないと。
まずネクロマンサーから落ちた黒衣を取り出す。特に必要性もないのでスキル、裁縫の力で糸に戻した。
糸にしても能力はそのままみたいだ。さすがは異世界。
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死霊術の糸
真っ黒く魔力をふんだんに含んだ糸。ネクロマンサーの黒衣から取れ、ステータスの異常を全て無効化する。
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こんなものに変わったようだ。
それに魔力を通して糸を操作する。
うまい具合に噛み合わせて、真と付いた魔石を八等分にする。
片手に一個の魔石を使用する形で、魔石を中に含んだグローブができた。
同じ容量で似たものを作る。
鑑定眼を使用してグローブを見てみた。
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黒印の革手袋
中に希少価値の高い魔石を使用しており、全てのデバフを無効化する。状態異常を無効するだけでなく、魔法のダメージを半減させ、その半分の魔法ダメージを吸収する。
装備者に防御系統のステータスに補正をかける。
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これで負けはしないだろう。
死んでも一回までなら、あの過度の場所に戻るだけだ。
そう思ってダーインスレイヴを片手に、また階下におりた。
真っ白い空間にはなにもない。
一瞬何かがよぎった。
光のようなオーブ、発光体と思う何かが。
光った、でも何も起きはしない。
今のが俺の感じたなにかか?
いや……来る。
目の前に光が集結して人型を作り出した。
背丈は俺と同じで顔はない。
いや、きちんと見ればわかった。
「……俺が敵ってか」
そんな言葉が光に消えた瞬間、俺が襲ってきた。
三本のナイフが飛んだ。ダーインスレイヴでたたき落として地に落とす。
だめだ、ナイフが黒く染まって消えていく。相手のナイフを利用することはできなさそうだ。
「チッ」
相手は弾切れなし、俺は近距離しかできない。
ナイフを投げても俺と同じような行動をとるのは目に見えている。
さあ、どうする。
手はなくはないか? いや、俺と同じだけの力があるかはわからかいな。
「……なるほどね、ドッペルゲンガーか」
ステータスも俺と瓜二つ。
いや、俺特製の物は同様とはいかなかったか。なら、
「今だけだ、喰らえ……俺の血を」
俺の血をダーインスレイヴに食らわせる。
真っ白い剣に横一文字の血の線が描かれた。
足掻いてみせる、アルたちを助けるために。
俺がこの世界で生き残るために。
地を蹴る、速度が同じならガードされるのはわかっていることなのだから、少し搦手を加えよう。
ナイフを近くで五本投げた。
相手は結界を張り、俺と同様にナイフを投げてくる。
ダーインスレイヴの手をかけた瞬間に、相手は結界を張り後に飛んだ。
目の前のナイフを叩き斬ることしかできず、そのまま空で回転するダーインスレイヴ。
そこを勝機とばかりに、相手はナイフを投げつけてきた。
できるかわからないが、
「吸収」
ナイフはグローブに吸い込まれていった。
内心、驚いているのを隠しながら、攻撃の手が止まった相手の元に行き、そのまま首を掻っ切った。
そのまま黒い光へと変わっていくドッペルゲンガー。
俺は白い空間の奥を見た。
何も変わる気配がしない。
「っつ」
後に飛んだ。
強い殺気を感じたからだが、それは間違っていなかった。
俺のいた場所に大きな抉れた跡が地面につけられている。
あの水木のセイクリッドソードでは傷がつかなかったダンジョンの地が、だ。
少しの砂埃が舞い、それが収束していく。
「なっ」
俺の目の前にいたのは誰でもない。
アルたちであった。
というわけで戦闘シーン多めで書いていきます。
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