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不死鳥の召喚士  作者: 張田ハリル@スロースタート
序章 力を求めて
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勇者の素行

 朝日に照らされれば勝手に目が覚める人はいるだろう。俺もそれの一人のようで目覚めたくなくても脳が勝手に覚醒する。

 ベッドから降りサーシャからもらった食事を部屋でとる。昨日のうちにアルから模擬戦に来なくていい旨を伝えられていたため部屋から出ないことにする。

「サーシャ、転移してきたものの中で気配を消す能力を持つ者はいなかったか?」

「ちょっとお待ちください。……確か、宮園忍様が気配遮断というスキルを持っていたと思います」

 忍だからシノビらしいスキルってところか。元々、往来の影の薄さは引き継がれているようだしな。探すのに手間取る。

「わかった、ありがとう」

 明日も休みということもあって調べたいことは沢山ある。まあ、先に打てる手は打っておかないとな。

「ちょっと行ってくる」

 影と同等化するイメージで王宮を歩く。食事も終わって格闘場に向かうところらしく、運良く宮園を見つける。しかも最後方で誰からも認識されていない。

「宮園」

 ビクッとこちらを見て金倉か、と言う宮園。

「なんか用か?」

 彼は水木派の人ではないため俺に攻撃的ではない。まあ味方っていうほどでもないが。

「いや宮園のスキルの中に気配遮断があるって聞いて目の前で見てみたかったんだ」

 少し訝しんだがそれならお安い御用、と彼はそのスキルを使ったようだ。そこにいるとわかっているのにいないような認識をしてしまう。

 予想していた通りのスキルだったため感情を抑えきれず宮園の手を取ってしまう。

「なっなんだよ」

「お前すごいな、こんなスキル俺も欲しかったよ」

 おっおう、と少し照れくさそうにしている宮園は逃げるように目の前から消えていった。

 多分またスキルを使ったのだろう。彼の弱点は人見知りが過ぎるという点だ。根はいい奴なんだが。

 ステータスを確認すると気配遮断の文字が見える、成功か。

 昨日あたりでスキルの使い方もいくらかわかった。スキルの使い方はそのスキルのイメージをすれば勝手に使えるらしい。ただ魔法については持ってないからなんとも言えないが。

 そう思うとアルとかと戦った時に魔剣! なんてカッコつけたのは今更ながら恥ずかしい。黒歴史入り確定だ。

 王宮にちょくちょくある鏡張りの壁に体を写すが普通に見える。大丈夫かな、と不安になってきたため室内に戻った。

 サーシャがいる。物音を立てずに彼女の後まで行きよくある言葉を言う。

「お前の後だぁぁぁ」

「ピギャアアア」

 サーシャはバタバタと身体を震わせ数回俺の体を叩く。それに気付いたのか後ろを振り向きプクーっと頬をふくらませた。

「ヨーヘイ様?」

「ごめんごめん、俺だって気付かなかった?」

 そうですが、と下を向くサーシャの頭を撫でスキルが使えることを確認する。それにしても地球では在り来りなネタが異世界では新鮮なのだろうな。

 少し悪戯心が湧いたが今は違う、と頭の片隅に置き気配遮断を解除する。

 ベッドによしかかり布団の中に入った。

「夜中になったら教えてくれ。勇者たちが部屋から出れなくなる時間帯でいい」

 それからまもなく俺ら意識を闇に落としサーシャが起こしてくるまで目覚めることはなかった。

 時間帯からしてもギリギリダンジョン探索前夜とは言えないくらいの時間だ。

 俺に足りないものはこの世界の情報。まずこの能力があることで秘密文書なんかも読めるかもしれない。

 事実を知り王様の姿を拝見してから勇者たちの行動も知る。無いとは思うがダンジョンで俺を殺す算段を練っているなら、それを先に知っているのと知らないのとでは雲泥の差だ。

 学校の指定ジャージは黒を基調としているため闇に紛れやすい。動きやすさと見つかりにくさを併せ持つジャージに着替える。

「じゃあ行ってくる」

 行ってらっしゃいませ、の声とともに気配遮断を使い廊下を歩く。足音にも効果を発揮するらしく響くことがない。

 まず向かう場所は勇者たちの部屋。男だからなどの理由ではなくもしその素行によってはシズに話をしておかなければいけない。

 シズから聞いていた水木の部屋の近くまで来て耳を澄ますと、微かに喘ぎ声が聞こえる。それも一つではなく複数聞こえることからメイドに手を出しまくっているのだろう。

 男として軽蔑する。水木の部屋の近くは水木派、もしくは水木に恋心を抱く女子の部屋が近い。

 水木派の男子はほとんどメイドに手を出しているらしく外まで喘ぎ声が聞こえている。しかもメイドではなく男子の。恥ずかしくないのかな、とそこを素通りする。

 女子はいくつか人の気配がないことから女子特有の集まりか、水木の部屋に行っているのではないだろうか。

 シズの部屋の前は物音さえない。コンコン、とノックするとバタバタと何かから落ちた音が聞こえる。誰ですか、と聞いてきたのでヨーヘイだけどと答えると即座に扉が開いた。

「本当にヨーヘイだ。どうかしたの?」

 ファッションに興味がなかったからか服の名前はわからなかったが、日本人にしては大きな谷間が寝巻きの襟から露になる。

 とりあえず一回見てから同じところは見ないようにしてシズの顔を見る。少し赤くなった頬を指でなぞりながら見つめる。

「俺が廊下にいること気付いてたか?」

「えっ……いや、全然」

 そうか、と答えてからすぐに夜遅くまで起きていると肌に悪いぞ、とだけ言ってその場を後にする。頬をおさえて嘘だよね、と言っていたシズはなんだが愛らしかった。

マーシーの魔女の家実況動画見てて書くの忘れてました。本当に申し訳ない。


次回、ヨーヘイ死す。ってことはありません。次回王様が初めて姿を現します。


これからもよろしくお願いします。出来ればブックマークや評価等もよろしくお願いします。

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