>「開戦か餓死か」
>「開戦か餓死か」
戦中や戦後の食糧難は、農民を兵士として徴収した政府による人災であって、こう言ってしまうなら、「マッチポンプのプロパガンダ」になってしまいます
当時の農民の人口比率を考えると
食料問題と石油を使った工業による発展や「地政学といわれる怪しげな戦争理論」の問題とは別問題で、中世の「飢えによる略奪戦争」とは筋違いの「人種差別という愚民政策の洗脳によって一般を駒とした権力闘争」なので
流石にそれはセンセーショナルな表現というか
内政と外交を混同しているというか
対外政治と対内政治という方向性が違うので
軍事として考えるなら
「開戦か服従か」とか
語呂が悪くても戦争回避の手段も考えるなら
「連合国との軍事決戦か軍事国家からの転進か」とか
「対欧米開戦か工業衰退か」とかのほうが
煽りを含まない表現に思えます
まあ
国内状況的に
軍事以外による解決を提案しても封殺されそうな情況で
当時の日本国内にも
欧米の多国籍企業の影響力は
長州閥や旧財閥系の内部で勢力を築いていた
という話もありますし
下手をすれば反逆者と言われそうな
同時多発テロ後の米国の中東に対するような
欧米の軍産複合体利権のやり口で
反欧米の世論が造られていたとも思えますし
「戦争」以外の選択肢を主張すると悲惨な最期を迎えそうな時代の話ですから
現代と過去の二重の意味で
時代に合った表現なのかもしれませんが
この物語は「火葬戦記」とか揶揄される
復讐の痛快さのみを追求する話ではなさそうなので
軍事小説とはいえ現代的な「軍事以外の選択肢」
を考えた視点での表現も
SFに瑣末なリアリズムをいれる上では必要に思えます
それに、プロパガンダを信じたり信じさせたりすると悲劇を引き起こしますしね




