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>清廉な官吏をどのように育成するかが、近代国家になれるかどうかの分かれ目

>清廉な官吏をどのように育成するかが、近代国家になれるかどうかの分かれ目になるわけだが、俺が代官に就任するまでに、そんな人材の育成が間に合うはずがない。




>清廉な官吏をどのように育成するかが、近代国家になれるかどうかの分かれ目になるわけだが、俺が代官に就任するまでに、そんな人材の育成が間に合うはずがない。


近代国家をどう定義するかにもよりますが

法治主義とか社会契約論が存在していないレベルの封建国家だと


そういった精神文明の発明である論理的概念と

物質文明の進歩で武家より商家の一族が富を得ないと

難しいでしょうねぇ


精神文明の進歩は、血族や家族の利益より国家のようなシステムを優先するのが当然という常識を造るのに必要でしょうし



家長相続制度によって財産が分与されずに一族の隆盛を第一に考える封建主義社会では

公共の利益はそれが一族の利益となる一族単位の村落でしか

きちんと機能しないでしょう


物質文明で考えても

なんでも個人単位で考えて個人でも生きられる社会と違い

最低限の生活を維持するのに数十人は必要なレベルの文明度で自給自足の農家が国民の大半をしめる時代


商家は武家貴族の下働きでしかなく

農業の進歩による生産の増加と産業革命による効率化を待たなければ

商家の絶対数は増えないので


武家貴族という暴力を生業とする人間が農家を制圧するための

支配システムである封建制度を打ち破れず


シビリアンコントロールで軍人という傭兵を雇った商家が

商家のための支配システムで争いあう

現代の資本主義社会は造れませんからねぇ


単に地方領主への忠誠を高めて

掟に従う清廉な官吏を育成するのと


近代の国家というシステムと精神文明の産物である法を護る

という意識を持って動く人間を育成するのは


一見同じに見えても大違いで

そこを見誤ると近代国家とは名ばかりになり

裏で血族支配が続く社会になって賄賂が横行したり

暴力による統制が続くことになってしまいます


罰則を考え損得計算で掟に従う人間も一応は見た目は清廉な官吏ですし


法の精神と法の必要性や価値を理解するから

権力の横暴を許さない法治社会を護る人間も清廉な官吏です


前者は封建主義社会でも育成は可能ですが

後者になると困難を極めるでしょうねぇ


何せ社会常識自体が邪魔しますし高度な教育も必要になります


中共など前者の官吏は増えてるようですが

共産主義とは名ばかりの封建制度に近い体制のせいで後者は育ちません



軍人支配の全体主義国家のような非民主主義国家で

自由も平等も放棄した体制をも近代国家と呼ぶのなら別ですが


そうでないのなら「近代国家の清廉な官吏」は

この物語の状況下では育成は現実的には不可能ですし、主人公が求めているのは「自分に忠実である官吏」のようなのでので



清廉な官吏をどのように育成するかが、近代国家になれるかどうかの分かれ目になるわけだが、この世界で現代の民主主義社会の清廉な官僚を育成するなど不可能だ。

俺が代官に就任するまでに、俺に忠実な官吏の育成をしようにも間に合うはずがない。


とかのほうが

近代国家の前提条件としての「清廉な官吏」

について語るのなら良い気がします





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