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>どういう人間は殺して良くて、どういう人間は殺してはいけないのか。


割と即物的に単なる行為自体を見ると判り難い話ですね


人類の生物としての生存戦略である

「共存による自然改造と制御」を肯定する事を善で

「共食いなどの動物としての自滅本能」を肯定する行為を悪とするなら


殺人は悪ではありますが

正当防衛や緊急避難に類する殺人は必要悪と分類されています


「命を大切にする」という考えに従っての殺生と

「命を粗末にする」という欲望に従っての殺生は別という考えですね


これも

前者が人類の生物としての生存戦略によるもので

後者が自滅本能によるという考え方での分類です


ただ

この判断を行う者が複数いると

必要悪と必要悪がぶつかって争いが生じます


そこで公的な裁きを行う者が必要となります

国家がそれなのですが当然国家が複数あると必要悪はぶつかりあい


必要悪を正義と騙り戦争が起こります


近年では世界統一を行えるくらいに

物理制限である移動に関する時間は縮まっていますが


既得利権にしがみつく権力者の愚民化政策で

物質文明の成熟に精神文明が追いつかず世界統一思想は悪のレッテルが貼られつつあります


「世界征服を企む悪の秘密結社」というフレーズを考えたのが

国粋主義のスポンサーだったとかいう話もありますしね


逆に「グローバル化」というのも

統一思想ではなくブロック経済を基本としたものでしかなく

戦争によって金儲けをするシステムと金融という賭博システムの胴元を儲けさせるものでしかありません


そういった誤魔化しの論理と本末転倒した論理のプロパガンダが

殺人に対する視方にも反映されているせいで


聖書宗教の神というフィクションを創り

古代の欧州は征服システムに組み込みました


商人が軍人に代わって実質的権力者になっていった近代で

宗教による正義=必要悪は役目を終えました


神に代わって「自由や平等や理性的共存などの理想」が人類の規範として掲げられたのですが

軍産複合体などの利権が商人の主流となり世界大戦などが起こり

冷戦時代に突入すると使い捨ての物質文明による虚栄を西側が武器とし始め


欲望を煽る事が正しい資本主義であるとされ

理想は敬遠されていき、必要悪を正義と呼称された代理戦争が起こります


 理想は護るもので、叶えるものではないし

 正義は示すもので、謳い上げるものではない。


 なぜなら、理想とは私達が共存して争わず共に生きるための行い全てで

 戦わぬ者達の身近にあるものだからだ。


 叶えると思う者は、敬遠して理想を護る努力の否定で、強欲や怠惰のいいわけだから。


 飽くことのない強欲を理想を叶える行いと騙り、目先の損得を優先して理想を護る事を怠った事を誤魔化すものだから。


 謳いあげる者は、自らの行いを鑑み省みるのではなく、他者の行いを批難し悪と断じるために正義を道具として貶めるから。


そういった考えを語らせない愚民化政策で

教育と啓蒙による平和運動は、世間知らずの甘えというレッテルが貼られます


理想の反対語は悪徳で

その二つの狭間に現実があるという事を忘れさせるかのように


理想の反対語は現実であるというマスコミによる刷り込みまでが行われていきます


倫理や人情よりも

損得を第一に考える下衆な生き方こそが正しい


現代の政治屋や大企業や官僚は

口にこそ出しませんが態度でそう語っています


そういった世相が

モンスターペアレントやイジメなどのように教育の場に侵食していき、それらを是正するように働くジャーナリズムは歪み


フィクションによって理想を語る小説家などのクリエーターも

ラノベなどの商業主義第一の風潮で消えていく


拙作でもその手のテーマは扱ってみたんですが

ジェネレーションギャップなのか反響は少ないようです


そういう風潮に反して

こういったテーマを語る作品は嬉しいですねぇ





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