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>乙女ゲームではヒロインでもここで暮らす私達貴族から見れば平民なのに



封建制の血統による身分制度も

現代の組織後継者への血統的財産相続も


公平性を損ない長期化する事で内部の人間を腐らせる「特権」という意味では同じものです。




しかし

表向きの特権階級を否定した現代と違い

封建社会での血統は能力よりも重視されるのが常識で


人権という概念も

「自由と平等と平和」に公的な価値もない時代。


そして

女性の幸せは「妻になり母となること」という常識で

女性の権利が制限されていた時代。


個人の相続権はなく「家」という単位の存続が

個人の幸せよりも大事なものとされていた時代。


主人公達がいるのが

そういう時代だと


理解できるかどうかが

主人公と自称ヒロイン娘の違いなのでしょうねぇ。




どちらかといえば

現代人の感性としては「上手に立ち回れるかどうか」は別として

自称ヒロインよりなものなのでしょう。




戦前の教育を受けた世代や

80年代の生まれまでだと

主人公の感性も判るでしょうが


平成生まれだと

旧家とか特権階級生まれでないと

頭では解っても感性では理解できない展開になってきて混乱してる読者も多そうですね。




封建社会の「貴族」というのは

本人達の気質や倫理性とは別に


現代的な科学的解釈だと

「自称貴族の本性は寄族」で

「神というオカルトフィクションに認められた貴い一族」などはカルトな妄言で

「暴力で生産者や流通者を服従させる者達のカーストに寄生する一族」で


言葉の意味とは逆の「強欲で汚い」存在であり


「商人文化」の浸透した現代社会で「貴い」とされる

「自由と平等と平和」や人権を否定する「差別制度の身分制度」を守る存在です。



「御家のため」とか「主家のため」

「御恩と奉公」や「特権と忠誠」のシステムを

個人の欲求より優先させる


というのは好い事ではないですが

今でも「差別を守る権威主義者」集団である特権階級では普通に行われています。


いわゆる「権力を持つ偉い人」とその権力者に選ばれた「優秀な選民(エリート)」と宣伝される者達です。


権力を持つからといって偉いわけではない。

権力者に都合のいい人材だからといって優秀なわけではない。


そういった正論を暴力的に封じるのが「差別を守る権威主義者」集団の造るシステムです。


そのシステムが

戦争や他者の不幸を容認しても自分達の権力を守ろうとし続けています。




「表向きは否定される利権の陰の継承システム」を

暴力で破壊しようとするテロリストも


社会に巣食って必要悪を自称する「差別を守る権威主義者」も本質は同じ者達。



「暴力原理を信仰する勢力」です。




その勢力の中では、善性を保つより欲望に溺れる事の方が容易いため

恐怖や甘えや怒りや不信によって人は腐っていく。


人間を腐らせる「特権」というのは、そういう麻薬のようなものなのでしょう。


「差別を守る権威主義者」として異世界に適応した主人公と


「権威主義利権の継承システム」の中に現代人の感性を持ったまま入り込み権力を得ようとする自称ヒロイン


本来の「乙女ゲーム」のコンセプトが「差別を否定してヒロインが幸せになる」だったので


それを裏返した「元悪役令嬢」の主人公は「差別を擁護する側」に立つしかないのがこの類の物語ですが


このまま「差別を愛する物語」として語られるのか

それとも……


どうなっていくのか楽しみです^^



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