>文明を加速させるのは良い事だろう
この物語に限った事ではないんですが
ファンタジー世界に地球の技術を持ち込む場合
物理の基本法則にたいして魔法が働くことで
現代の精密機器に及ぼす影響うんぬんをいうのは野暮としても
地球と同等の資源がこの惑星にないか
あっても使い尽くされてたり少量だったりするという可能性を
考慮しないあたりまでが御約束となってるのは
「文明の進歩の方向性が常に一方向で無限である」という
バブル時代の悪徳宗教に近い経済無限繁栄論とかの
企業プロパガンダに近い現代物質文明礼賛が
一般に浸透しているのを感じます。
とくに、この物語は
現実的な政治形態や宗教形態に触れて文明を加速という方向の話なので
資源は有限だということや
異世界なのだから当然、生態系も物質分布も違うので
石油などのエネルギー資源がないか
あっても少量という可能性を考えもしないというのでは
自称創造神へ文明論を使って行った物質文明の在り方を説いた主張が、空虚になります。
要は
現代の使い捨て物質文明も
あと数百年で形を変えざるを得ないし
衰退や滅亡の危険も高いって悲観的な現実視点が主人公にないということで
ならば、自称創造神にいった
現実的な可能性を考えろという主張が
主人公自身に跳ね返ってしまうという事ですね
意図して
物質文明への警鐘とか
現代人の愚かさを表現するとか
そういう方向性で主人公の過ちとして書いているのならいいのですが
そうではない物質文明礼賛の方向性で書くなら
資源の状況などが地球と大差ないという確信を主人公が持つエピソードを入れるほうが
○○○○○○○を現実を知っている主人公として描けると思います。
まあ
どうせ読者はそんなことまで考えていないだろうから
めんどくさい事は書かなくてもいいというスタンスで
物質文明礼賛が常識でウケがいいんだから
このままでいいじゃないか
と言われればそれまでで
あくまで一読者の無責任な感想なんですが
「どうにも細かなことが気になってしまうのが僕の悪い癖で」(笑)




