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>悪党に人権はない!



それってリナとかいう魔道師のセリフですね


確か、盗賊を殺さずにお宝貯金箱にしたり

敵のアジトを動物もいるかもしれない人も一纏めに山ごと吹き飛ばしたり

人質をとられても人質ごと魔術で倒したりする(笑)


マイルも普通を愛する小市民のふりをして実は……ってキャラでしたか


この類のコメディは時代劇の無双シーンと同じで

理屈を語らず命の価値とか善悪にも触れないのが基本。


コメディ系冒険ものでは

命の価値に触れないのが常道なのに


殺伐とするのにわざわざこの手の話にふれるのは

強すぎて殺さなくてもオッケーっぽいオチにするんでしょうかねぇ?




ただ

こういったファンタジー世界を若い人が書くと

戦争が歴史とか遠い国の事にしか思えないからか

家で家族を看取ったりしなくなったせいか

命というものに実感を持っていない描写が多くなる気がします。



うーん(━_━)

そこらを上手く描いてくれるのでしょうかねぇ?



そういう面での

よくあるテンプレの失敗だと


「殺す覚悟」だとか

「復讐」だとかを軽く書きすぎて

嘘っぽくなって書かないほうがマシになるパターン。



「殺す覚悟」の描き方だと

嘔吐などの強いPTSDを起こしそうな描写はしたのに


フラッシュバックとかはなしの御都合主義だったり


あるいは

「復讐心」を単なる「自己愛と残虐性からくる報復」として

「猫が引っ掻いたからボウガンで撃った」

というような話のように描いてたりで


 悪を糾す話のつもりで描いてるようなのに


「幸福と欲望」や「現実と悪徳」を混同させて

実感できない

「目に見えないものの価値」を貶めているような話になってしまっている。


という類の話を「なろう」ではよく見かけます。



この話にもありましたが

「殺すのに慣れるために度胸づけで誰か殺しに行こう」いうパターンもその一つで


現実的とキャラが考えてる事が、実は悪徳になっている展開です。



どういうことかというと


拙作のハードボイルド短編でもテーマとして扱いましたが


理想の反対は悪徳であり

現実は常に理想と悪徳の狭間にあると考えないと

人は現実的に振舞うつもりで悪徳を行い堕落していきます。


殺人を例にとるなら


初めから殺す前提で行動基準を設定する事と

命を護るために命を奪うのは仕方ないと覚悟を決めるのとは別の行動基準です。


言うまでもなく

前者が悪徳で後者が現実の一つです。


更に言うのなら

前者は「日常と幸福を破壊する犯罪現場の犯罪者の理屈」で

後者は「日常と幸福を護る犯罪現場の民主警官の法理」です。



理想は当然、殺そうとしてきた者を無力化して悔い改めさせることですが


「命を大切にしなければならない」という大前提がそこにあります。


逆に

「命を粗末にする」のが悪徳の大前提ですね。


その二つの狭間で

現実では「殺さなければ命が奪われる」場合に、必要悪としての法的な殺人や正当防衛などの現実があります。



現実的に考えるとは

命に優先順位をつけるものであっても

「命を大切にしなければならない」という大前提に基づく行いである事には変りません。


けれど

命を奪う事を当然と考え行動するのなら、それは悪徳です。


「殺す覚悟」を得るのに命を奪う必要はありません。

「殺しに慣れさせる」ために、犯罪組織が裏切り者を殺させる事などと同じ理屈で戦いを語るなら


それは「永遠に奪い合いを続けるための戦場の理屈」で「戦いを止める為の現実の論理」ではないと


生き死にが人の身近にある人間ほど知っています。



それを知らないのは

中世だと武家のような「殺人が生業」でありながら

人の生き死にを戦場に行くまで実感できない者達くらいですが


現代人だと先進国の都会で生活しているものほど

この手の「軍事プロパガンダ由来の誤魔化し」を受け入れやすくなっています。



それを判っていて

マスコミや御用評論家などの誤魔化しからくる混同を正す展開になるのか


あるいは

その違いには触れないまま


「あたし達って殺さないで捕まえられるから、盗賊には見せしめ、磔獄門とかの公開処刑で死んでもらいましょう」


とかのパターンか


それとも……


どうなるんでしょうかねぇ?





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