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>アパートで一人暮らしが出来るなんてのは文化が成熟した場所でしか出来ないだろう。普通は家族が助けあって生きていくのが当たり前、日本だって俺が生まれてる少し前くらいから核家族化がはじまったんだったか。





よく勘違いされますが

核家族というのは本来は文化人類学の用語で

核家族化というのはそれを基にした社会学の用語です。


昔は

交通戦争や公害といった言葉とともに「社会問題」としても取り上げられた考え方で


つまり

文化人類学でいうところの『文化の成熟』 ではなく


経済社会学などでの


資本主義の『無駄を必要と思わせる欲望増幅型の大量消費社会』が

家長制度のない国家形態を必要としたために生まれた「共存原理を破壊するための社会現象」を表す用語ですので


社会現象のみでない総合的『文化』としての

当然の帰結である『文化の成熟』とは

考え方の方向性が違います。


要は

「核家族化」は肯定されるような「善い在り方」ではないという事ですね。


個人的にその在り方を好むのは20世紀末に「プライバシー」というものを多くの人間が望む風潮が創られたからです。


「プライバシー」というものは近世までは「謀略」を生活の基準にして争い合う者達の文化でした。


現代では、それを性風俗や羞恥心に結びつけて、あるいは「争い合い奪い合う事で金権カーストを造る社会」で生き方以外で生きられないように、資本主義社会の権力や利権が強制するせいで


多くの「暴力原理の信奉者」が、人々の結びつきや信頼を否定して、争いや不信を望み「プライバシー」を主張して「後ろ暗い生き方」を守ろうとします。


つまり「プライバシー」を望む事で生れた「核家族化」は


「後ろ暗い欲望や在り方を隠したいという欲求」から生じた「負の概念」を根幹とした「社会問題」だったわけですね。


だから「文化が成熟」という肯定的な言葉は、

「助けあって生きていく」事を肯定するならふさわしくないでしょう。


例えば


アパートで一人暮らしが出来るなんてのは、(資本主義経済の発達した)大量消費社会でのことだ。


(無駄な使い捨て文化の浸透した)(人間関係の希薄になった)などのように

()内の言葉を変えると

主人公の個性が出ると思います。


まあ、あくまで一読者の無責任な感想で


主人公が資本主義にどっぷりと使って『大量消費社会=正しい文化のありかた』と考えている人間だという表現として


あえて、よくある『冷戦時の西側プロパガンダ』を信じ込んだ人間として描いてるのなら別ですが


主人公は「助けあって生きていく」事を肯定しているようですので





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