>学校の勘違い系ストーリー >(旧題:青春を取り戻したい)
>学校の勘違い系ストーリー
>(旧題:青春を取り戻したい)
70年代の物語だと勘違い男が不良と呼ばれる主人公と
夕日の差す川原で殴り合って最後に友情が芽生えたりするのですが
80年代だと勘違い男が狂信的正義で主人公を攻撃して撃退というパターンが生れて「正義感」というもののイメージを悪くする物語がふえ
90年代だと男同士の友情は古臭い不良たちの中で語られ、一般の少年達のアクションものでは「クール」なソシオパスよりの主人公が増え
バブルを境に「キャラの記号化」で主人公やヒロインと現実を乖離させる物語が増えて悪役と戦う主人公にもサイコパスやソシオパスよりのキャラが出てきて
21世紀になると「エロゲー」や「ギャルゲー」のようなゲームキャラの常識が小説の御約束に取り入れられ「ハーレム主人公」と引き立て役のためだけの男性キャラが増えて
ウェブ小説の時代だと
「正義」や「理想」を語るのは悪役で
「友情」は嘘臭いもので
「愛」は相手を服属させるもので
「損得」がキャラの行動基準でそうでないキャラは「甘い人間」で
「偽善」は悪い事を隠すのではなく「誰にもあるちょっとした虚栄心」で
「責任」なんて考えずに身勝手にふるまうのが「自由」で
「平等」なんてどこにもないから「強い者が人の心を踏みにじるのは当然」で
「理想の反対」は「悪意や非道や横道による理不尽」でなく「絶対変らない神が定めた現実」
と考えるような
自分にだけ甘いカルトよりのキャラがテンプレの一つになっていきと
メディアが語るフィクションも
民主主義の社会モラルを否定して権威主義や資本主義の弱肉強食論を信奉する御約束が増えていって
古臭いイメージを植えつけられた「青春」という言葉もフィクションで語られなくなってきました。
そういう意味で旧タイトルに「青春を取り戻したい」とあったので注目していたのですが
タイトル変更でタイトルから「青春」の文字が消えましたね。
もしかして
「青春」を主人公が望んでも叶わないコメディではなく
「青春」自体を
「そんなものは幻想で滑稽な無様なものだから一生懸命生きるなんてくだらない」と嘲笑う物語になるのでしょうか?
できれば、そうでない物語であってほしいものですが……
あくまで一読者の無責任な感想なんですが
「どうにも細かなことが気になってしまうのが僕の悪い癖で」(笑)




