二人の関係に変化?
雄二です。
今泉夫婦と飲んで数日たって、いろいろ考え始める俺。
今泉夫婦への根回しは成功したと思う。
でも・・・
しまった!
泣いている葵の肩を抱いてしまった。
しかも、葵は俺の胸に顔をうずめてしまった!
これじゃ、「この二人できてる!」って、言われても不思議ないよなぁ。
あの時は、うれし泣きをしている葵に優しくしてやりたくて、無意識にああいう行動をとってしまった。
どうしよう?
今度会ったときに、「付き合っているの?」とか訊かれそうだ。
やべえ。
俺と葵はあくまで友人だ。親友だ。
そんな、恋人とか結婚を考えているとか、そういうのはない。断じてない!
でも、葵をほおっておけないんだよな。
家族ぐるみの付き合いだし、何とかしてやりたくなる。
それに、ほかの男とくっついてほしくないんだよなー。
俺がずーっとめんどう見てやりたい。
うっ、これって愛情か?
独占欲か?
もしかして、あいつを女として、見るようになってきたか?
ああーっ、よくわかんなくなってきた。
あいつは俺のことどう思ってるんだろう。
恋愛対象、結婚対象として考えているだろうか?
たぶん、あいつも考えてないんじゃないか?
じゃあ、誰と恋愛するんだ?
あ、あいつ、カミングアウトするの嫌だから、恋愛なんかしたくないなんて言ってたなあ。
結婚もしないつもりって言ってたような。
うわっ、もったいないぞ。
あんなにきれいで可愛いのに。
おっぱいも大きいし・・・
俺の好みの女性像にほぼぴったりだ。
俺、今後、葵ほど可愛い女性と出会う機会なさそうだよ。
うん、絶対なさそうだ。
ああ、いろいろ考えるとめんどくさくなる。
もう今泉夫婦にどう思われてもいいや。
俺にとって、あいつが大事な存在であることは間違いない。
とりあえず、俺は、葵がクラス会で、楽しく過ごせるように動き回ろう。
とりあえず、次の会合が大事だ。
俺は、葵との関係について棚上げすることにした。
友達以上恋人未満?そんな感じかな?それでいいやと決めた。
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葵です。
今泉君夫婦との会席で、泣いちゃって、雄二に肩を抱かれて、雄二の胸に顔をうずめたのは
失敗です。
うわっ、顔から火が出そうなくらい恥ずかしい。
酔ってたから、あの時は何とかなると思ったけど、
冷静になると、私と雄二がその・・・できてるみたい!
恋人だと思われて当然だよね。
今度会ったときに言い訳した方がいいかなあ。
雄二とは単に友達で、あの時は、泣いていて、冷静さを失っていたんだって、説明すれば、
誤解されないかも。
でも・・・
誤解されたままっていうのも、いいかなあ。
雄二と恋愛関係にあるって、思われるのも悪くないかなあ。
でも、雄二困るよね。
普通の女性と付き合って、結婚したいだろうから。
親切にしてくれる雄二が困るようなことできないよ。
でも、でも、
もしかして、雄二が私のことを好きになり始めてる可能性あるかな?
私の顔を見つめたり、胸をチェックしたりして、けっこう意識している可能性はあるけど。
うーん、わからないよお!
もし、雄二が私のことを好きなら、私は断る理由はないよ。
だって、もし恋愛したり、結婚したりするなら、雄二以外には考えられないもん。
雄二は、私にとって、唯一安心できる若い男性なんだ。私のこと、よくわかってくれているもん。
だからといって、私が積極的に、雄二を好きなるわけにはいかないんだ。
雄二の普通の女性を好きになりたいという願望はわかっているから。
雄二のパートナーになれたらいいなあ・・・っていう気持ちはあるけど、
口には出せない。
うーん、ちょっと切ないかも・・・
とにかく、クラス会については、今度のミニクラス会で、方向性が決まる。
先生に会うのドキドキするなあ。
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雄二と葵の同級生と今泉夫婦が会って数日後の夜、
今泉夫婦、つまり、今泉雄太と今泉沙知絵は夕食時に当日のことを思い出して、
語り合った。
「それにしても驚いたなあ。島田のやつ。すげえ美人になってるじゃねえか?
テレビに出てくるニューハーフなんかと違って、すごく自然だぞ。
100人に見せたら、100人とも女だって言うよ。
確かに、あれだけ変わっちゃったら、
本人としては、クラス会に出にくくなるよなあ。
性別が変わったってすごいことだしなあ。」
まず、雄太が、葵の容姿や雰囲気を称賛する。
そして、彼女の複雑な気持ちを思いやる。
沙知絵の方は、女性だけあってそこから先のことが気になってるようだ。
「確かに、島田君が女性になったのは驚きだけど、
それより、私は、菅野君との関係にすごく興味あるなあ。
あの二人を見てたら、なんか、すごく興奮しちゃった。」
「ああ、まるで恋人みたいな雰囲気だったよなー。
でも、まあ、俺は男だから思うけど、男同志の友達だったから、
恋人になるのは難しいぞ。
仲良くしてたのは、友情の延長みたいなものだと思うけど。」
「うーん、二人には、タダの友達じゃつまらない。
くっついてほしいっ!」
「おいおい、腐女子か?
まあ、男同志にはみえないから、ホモとは違うかもな。
菅野ももう、島田のことが女に見えてきたかも。
微妙な心理だな。
仲のいい友達の性別が変わるなんて。」
「きっと、二人は両想いだと思うの。
応援しようよ。
いろんなこだわりがあるから、前に進めない状況にあるんだよ。
素直になれないって感じかな?
今回のクラス会に島田君が参加することを機会に、
二人の恋を成就させてあげたい。
ねっ、雄太。
協力して。」
「そうか、もし沙知絵の言う通りだとするなら、応援しなきゃな。
菅野、すごく一生懸命だったから、心の底では、島田に対する
気持ちはかなり熱いものがあるかもしれんな。
まあ、これからはフォローするかな。」
「たぶん、女子連中はあの二人を見たらすぐピーンとくるよ。
女にはわかるんだ。」
「そうか?
女はスゲーな。」
沙知絵は何かワクワクしていた。
不思議な恋愛事件を見つけて、すごく気分が高揚してきた。
クラスの女子仲間にも、この気持ちを分け与えたい気持ちでいっぱいになった。




