15☆皆のために!
翌朝、皆と食事を済ませたら、1人で部屋にこもった。
2日間で、やろうと思う事がある。
《そう、生産チートだ!!》
皆が庇ってくれて、嬉しかった。
同じ立場でいたいから、世話に成りっぱなしじゃダメだと思うんだ。
…友達に。
今まで嫌なクラスメイトとしか、思ってなかったのに…。
何も分からない異世界。
親しい人や、家族と離れて。
庇って貰えるなんて、思ってもみなかった。
《友達に成りたい》
って思うなら、僕にも出来る事をしなくちゃ!!
迷惑かけないのが良いんじゃない…
迷惑かけても、カバーし合えるのが良い!
庇って貰えたけど、しばらく離れる。
何かあった時に、今度は僕が、庇えるようにしたい!
その為に、今の自分に出来る事をしておこう!
《最初に向けらた刃物と、その恐怖》
《不自然なくらい変わった女子達》
《横柄な、上から目線な、威圧的な、この国の騎士や王族達》
不安を強める要素ばかりが浮かぶ。
もし何もしないでおいて、皆に何かあったら…
僕は、何も感じない程、冷徹じゃない!!
それから2日、午前も午後も。
皆が訓練してる時は、部屋にこもって、生産活動に勤しんだ。
最初は、能力がよく分からずに、無駄な事もやったけど…
…材料が要るかと思って、シーツを、破って→それぞれ修復してたけど…
面倒くさい!!
《何とか楽に出来ないかっ!?》って、思ったら…
何とかなったのだ!!
突然、布の山が目の前に!
ドサッ!
しばらく、呆然としてた。
それから考え込んで、メニューをいじってみた。
能力やヘルプをみて、自分の出来る事を知った。
【魔力∞】の事実!
メニューの拡張機能、望む機能が増える…驚愕のチート!
魔力を使って、材料なしで調剤や、料理、裁縫、…生活に関わる事なら、出来る。
材料なしで出来るし、材料を作り出す事ができる。
ってか、出来た。
何もなかったのに、コーラを手に持つ僕…。
信じられなくて、愛読マンガ雑誌、昨日発売されたであろう、未読の雑誌をイメージ。
ドサッ!
厚さ6センチ、凶器サイズの雑誌が、足元に落ちた。
危ない!?
本当に当たる所だったよ!
確かにある!!
目の前にある事実を否定する程、ばかな事はない。
コーラを飲み、落ち着こう。
セリウスも、ちら見した。
ちゃんと、先月号の続きだし、絵柄やストーリーに違和感ないや♪
プレゼント応募が出来ないのが悔しい!
って、僕の好きなマンガのクレカード、欲しかった…
ここじゃあ、クレカードも使えないしな…
それにしても、神様の寵愛って、ハンパないな!?
普通、材料くらい要るのにな…
僕のオタク知識のが間違ってた。
布は、何かに使えるだろうし、スキルの収納に入れておいた。
セリウスは、読みたいのを必死に我慢して、収納に入れた。
かなり強い意志が必要だったが、やり遂げた!
後で必ず読もう~♪
僕が作ったのは…
桃結界能力を使った御守り。
首に紐でぶら下げれる。
収納の機能を添付した、アイテム袋になっている。
開けば一枚の丸い布になる巾着型だから、大きな物も出し入れ可能だ!!
機能なしで、内側にポケットをつけ、アイテム袋をカムフラージュ。
うむ、完璧だ!
結界能力を着けたハイネック長袖Tシャツ。
同じく半袖Tシャツ。
ストレッチ・トランクス。
ストレッチ・ズボン下。
靴下。
これは、目立たないように、服や防具の下に着れる。
結界服は全部、フィット機能付き!
清潔を保って、自動的に修復する機能も付いた!
外に身に付けれる、フード付きのローブ。
マントやブーツ。
レインコート。
村人風チュニックとズボン。
最近、皆のコスプレ姿も、見慣れてきたな~。
街で着ているようなシャツとズボン。
この国の庶民のオシャレ着風。
タオル各サイズ。
毛布。
テント。
石鹸。
歯ブラシと歯みがき粉。
シャンプーとトリートメント。
アイテム袋は、ウエストポーチ型も作った。
ナイフ。
刀。
槍。
剣。
それから、薬。
丸薬とポーションの2種類。
桃枝の杖。
桃のジュースとジャム。
そのままの桃。
調子に乗って、おにぎり。
牛丼、カレーライス。
ロコモコ、ハンバーガー。
ラーメン。
チョコレートに飴。
ポテトチップス。
アイスクリーム。
コーラ、お茶、オレンジジュース、水のペットボトル…
やり過ぎた!?
けど、後悔なはい!!
はし、フォーク、スプーンも忘れない。
ふっ、僕は出来る子だ!
いつか、懐かしい食べ物を見て、驚いたり、感心してくれるだろう!
御守りには、丸薬と手紙を収納じゃなく、そのままいれた。
他はウエストポーチのアイテム袋に入れて、御守りの収納にしまう。
アイテム袋には、時間停止と持ち主を設定した。
手紙には、入ってる物の機能説明を書いた。
能力の事を書くか…、迷ったけど止めた。
万が一、手紙を第三者に見られたら困る。
話すにしても、兵舎より、宿に皆が来てくれた時のが、いいと思う。
アイテム袋は、本人しか使えないから、見つかっても分からないと思う。
桃神様に、祈る。
御守りの指定した持ち主を守って下さい!
明日から、全てが別行動だ。
今夜のうちに、上妻と小出には話しておこう。
夜、2人に話した。
アイテム袋や防御服に、はしゃいでる2人。
大型犬の子供みたいで、かわいいな。
コーラを出して渡す。
犬なら、嬉ションしそうな勢いだ。
おぅ、おぅ、落ち着けよ~
2人が落ち着いてから、ちゃんと話せた。
下着類は、一見、普通のと変わらない。
万が一を考えて、身に付けておいた方がいいと、2人も考えた。
町で買った事にして、手作りの御守りと一緒に渡す事になった。
皆の配給品は訓練用で、日用品はほとんど無いみたいだ。
何も配給のない、僕よりマシだろうけど。
渡す時に、御守りには手紙と薬が入っている事と、なるべくこの下着を着てくれと、説明する事になった。
安心したのか、ベッドに横になったら、すぐに寝てしまった。
お読み下さり、ありがとうございましたm(__)m
《セリウス》
《クレカード》
そういう仕様です。




