プロローグ
思いつきで書いてしまった作品…。
続けたい…切実に
剣と魔法の世界、ユリアリア。そこは女神ユースティアが収める世界。
女神ユースティア教会総本山ユーリアを首都とするユスティア聖王国の大陸‘ユリア’。
騎士国アーリスを中心にいくつかの国の連合で成り立っているラスティア連合国の大陸‘アルトス’。
豊かな自然と様々な種族が混在し、大陸全てが一つの国である他種族国家アスティアの大陸‘アスティリア’。
邪心フィリアを信仰し、力こそ全てという価値観を持つ魔族たちが住み、魔王が収める魔族国家ディルフィの大陸‘ディルフィア’。
アルトス、ユーリア、アスティリアにどんな環境にもある程度順応する種族の人間、長い寿命を持ち、高い魔力の適正を持ったエルフ、力に優れ、鍛造の技術に秀でたドワーフ、森と共に生き、高い身体能力を持つ獣人フィックスをユースティアが創造し、そしてディルフィアには他の種族の能力を超える能力を持った魔族、その手駒になる魔物たちをフィリアが生み出した。
光と闇。二つの勢力は長きに渡り戦い、疲弊し、ディルフィアにのみ存在した魔物たちを世界中にばら蒔いて各地に傷を与え続けた。そしてある時、突如として現れた者たちによって、戦争は休戦した。その者たちの名は、魔族。ユースティアが創造したわけでも、ましてやフィリアが創造したものでもない。ユリアリアそのものが生み出した第三の勢力。自然の怒りそのモノ。魔人たちは二つの勢力に致命的な傷を与え、魔人たちを倒すまでの間、休戦し、共に戦った。
しかし、魔人たちの力は凄まじく、とても太刀打ちできるものではなかった。
そんな時、ユスティア聖王国は打開策として異世界より勇者を呼び出した。勇者たちの力は凄まじく、魔人たちも劣勢を強いられたものの、勇者たちの力では滅ぼすことも、封印することもできず、何度も蘇った。しかしある時、各地に力を持った‘目’を持った者たちが次々に生まれ、その‘目’を持って各地に魔人たちを封印し戦争は終わった。
光と闇、双方は互いに戦い続ける力はなく、勇者を召喚したことにより疲弊した女神と、魔人により致命的な傷を負った邪神は深い眠りについた。そのまま戦争は終結し、世界に平和が訪れた。
それから数百年たった現在、ディルフィは世界に対し再び戦いを仕掛けた。
それに対し三つの大陸の人々は応戦。長く戦っていなかった三大陸は劣勢を強いらた。それだけでなく、封印されていた魔人たちが復活の兆しを見せ始めた。そしてユスティア聖王国はこの危機を脱却するべく再び勇者召喚を行い、複数の勇者を呼び出した。
一人は巨大な剣を操り、敵を薙ぎ払う剣の勇者。
一人は莫大な魔力を持ち、それに裏打ちされた魔術を行使する魔法の勇者。
一人はどのような状況であっても挫けず、聖剣を振るい、人々に希望を持たせる真の勇者。
三人の勇者の力で均衡状態に持ち込み、にらみ合いが続くことになる。
しかし、実はもう一人勇者は呼ばれていた。
その者はどのような職にも適正がなく、魔力こそ異常なほどあるもののそれを扱うこともできない無能の勇者とまで呼ばれた人物であった。
彼は真なる勇者に付き添い、アルトスのある魔人の封印強化をしようとするも魔人は既に復活しており、真の勇者を瀕死にまで追い込まれたその時、彼は身を挺して真なる勇者を逃げす為に一人残り、魔人を食い止めた。そのままその勇者は帰らぬ人となり、聖王国は国を挙げて彼の死を悔いた。
真なる勇者を守って逝った、誇りある勇者として。
しかし、その勇者は生きていた。
聖王国から離れ、アルトスにある、魔人たちが巣食う無法地帯で彼は生きていた。勇者としてではなく、蒼い瞳を宿した魔眼使いとして。