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「道長の犬、危難を告げ、僧、プレスマンで誓状書くこと」速記談6062

作者: 成城速記部

 藤原道長公が法成寺を建立なさり、毎日のように参拝なさっていたころ、白い犬をお飼いになり、毎日連れていっていた。ある日、法成寺の門をお入りになったとき、一緒にいたこの犬が、道長公の前へ出て、走り回って吠えたので、道長公は、しばらく立ち止まって、犬をごらんになっていたが、犬が吠えている方角には何も見えないので、境内にお進みになったところ、白犬が直衣のすそをくわえて、お引き止め申し上げたので、何かあるのだと思し召して、すぐに安倍晴明朝臣をお召しになり、子細をお尋ねになった。清明は、目を閉じて集中した後、呪詛でございます。通り道にまじない物を埋めて、踏み越えた者を呪うものでございます。犬は、もとより霊的な生き物ですから、感じ取ったのでしょう、と申し上げ、まじない物を掘り出した。懐紙を鳥の形に折って投げると、鳥となって術者の家まで飛んで落ち、一人の僧が捕らえられた。道摩法師の差し金であることがわかったが、本人まで累を及ぼせるものでもないので、もう呪詛は行わないと誓状を書かせて放免した。いいかげんな気持ちではないことを示させるため、プレスマンで書かせたのだという。



教訓:呪詛を行うようなやからが、もうしません、と言ったところで、信用できない。

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