表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
北斗の拳考  作者: 宇占海
37/47

修羅の国考 前編

 修羅の国。

 そこは男子の生存率が1%!!

 15歳までに百回の死闘をくりかえし、生きのびた者にしか生を許さぬという、恐るべき武の掟が支配する国!!


 しかし、その修羅の国も、昔から修羅の国だったわけではない。

 元々は普通の国だった。

 それがある時期に修羅の国に変わったのだ。

 そしてそれは、それほど古いことではない。


 なぜなら、作中に登場する修羅の国の老人が、こう語っている。

「わしは、この国が修羅によって流血の国と化そうとしている時、命をかけて海を渡り、その滅亡の危機をラオウ様に伝えた!!」

 この言葉から、この国が修羅の国に変わったのは、ラオウ存命中のことだったことが分かる。

 おそらく、ラオウが拳王軍を率いて勢力を伸ばしたのと同じ時期に、修羅の国の三人の羅将 ー ハン、ヒョウ、カイオウの三人 ー がこの国の権力を握り、修羅の国に造り変えたのだろう。


 この三人が、一国(いっこく)の政権を奪取した上に、「国家改造」という大仕事まで成し遂げることができたのは、

199X年の核戦争で、それまでの政府が崩壊もしくは著しく弱体化したためだろう。


 そして政権奪取を行う上で羅将たちは、同時期のラオウより有利な立場にいたと思われる。


 なぜか。

 まず、カイオウたち三人は、元々ジュウケイの弟子だった。

 そして彼らの修行時代の回想シーンを見ると、ジュウケイの道場には、他にも多くの弟子がいたことが確認できる。

 しかし、世紀末に修羅の国が成立した後のジュウケイは、いつも単独行動していて、大勢いたはずの弟子の姿が見えない。

 これは何を意味しているのか?


 思うに、ジュウケイはカイオウ達三人に北斗琉拳を伝授してしまうと、彼らに道場を継がせて引退したのではないか。

 そうなれば、ジュウケイの弟子たちは、

そのままカイオウたちの弟子になるので、

カイオウたち三人は、政権奪取にあたり彼らを手兵として使うことができただろう。

 また、もしその道場にお金や資産があれば、それを軍資金として利用できる。

 その点、たった独りから拳王軍を立ち上げなければならなかったラオウより、ずっと有利だったに違いない。


 カイオウたちが弟子たちと共に蹶起し、首都を占領して新政権の樹立を宣言する。

 上手くやれば、その一回のクーデターだけで、他の人々からも支持を獲得し、政権奪取に成功したかもしれない。


 そのように考えた上で修羅の国編を見ると、

元ジュウケイ門下で、カイオウたちの天下取りに協力していたかもしれない、

と想像できる人物を何人か見つけることができる。


 例えば、羅将ヒョウに仕える准将ナガトは、ヒョウのことを「兄と慕い」と言っているので、ただの上司部下の関係ではなく、元はジュウケイ門下の兄弟分だったのかもしれない。


 また、作中にヌメリという修羅が登場する。

 彼は、経絡破孔死環白を突かれて眠る人間を、目覚めさせる方法を知っていた。

 普通の修羅が破孔の知識を持っていたとは、ちょっと考えにくいので、このヌメリも、元はジュウケイの道場にいたのではないか。

 そしてジュウケイがカイオウたちに経絡破孔を教えるのを横で聞いていて、耳学問で覚えた。おおかた、そういったところだろう。

 作中のヌメリは、北斗の拳に大勢出てくるザコキャラの一人に過ぎないように見えるが、

実は、カイオウたちの同志として、彼らの天下取りで重要な役を果たしていたのかもしれない。


(後編に続く。)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ