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北斗の拳考  作者: 宇占海
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拳王特殊部隊考

 拳王軍には「でかいババア」がいる。ーーと言っても老婆ではなく男である。


 ケンシロウの一行がカサンドラから村に帰る途中で、拳王の手下が待ち伏せしていた。

 その手下は老婆に変装して現れ、ケンシロウたちに毒を飲ませようとしたが、見破られたのでそのまま襲いかかったものの、ケンシロウに蹴り倒された。


 この手下は作中に名前が出てこないが、ファンの間では「でかいババア」と呼ばれるのが一般的なようである。(但し、テレビアニメ版では自分のことを拳王特殊部隊と名乗っている。)


 何しろこの手下、頭が天井まで届くかという大男なのに老婆に変装したものだから、どう見ても不自然で、ケンシロウに「おまえのようなババアがいるか」と突っ込みを入れられている。「でかいババア」というネーミングは、そこから来ているらしい。


 この「でかいババア」という言葉は品が無さすぎるというか、聞く人に不快感を与える恐れがある(いや、確実に与えるであろう)言葉なのだが、他に適当な呼び名が見当たらないので、ここでは「でかいババア」と呼ぶことにする。

 ただ、この文章の見出しを「でかいババア考」とするのはあんまりなので、彼の所属部隊名を取って「拳王特殊部隊考」としておく。


 前置きが長くなったが、「でかいババア」は道中の小屋に隠れてケンシロウたちを待ち伏せしていた。

 この小屋はよく見ると、中にカウンターやテーブルがあって、訪れる人に飲食を供する店のようになっているので、おそらく、荒野を旅する人が立ち寄って休んだり、食事をしたりする休憩所のような施設と思われる。


 そしてその休憩所の奥から「でかいババア」が出てきて、ケンシロウたちに水を出していたので、「でかいババア」はこの休憩所の主人なのだろう。


 もっとも、ここは普通の休憩所ではない。

 「でかいババア」は接客しながらも凶器を隠し持っているし、天井裏には「でかいババア」の相棒が槍を持って控えている。


 随分物騒な店であることから考えて、ここは普通の店ではなく、ぼったくりの店ではないだろうか?

 食事や飲み物を出した後で法外な代金を請求し、客が払わなければ、天井裏から槍を持った相棒が飛び出して威嚇する。そういう手筈になっていたのではないか。

 そうして、ぼったくりで荒稼ぎした利益を、上部団体である拳王軍に上納していたのであろう。


 そのように、普段はぼったくるだけで命までは取らないのに、この時は拳王の命令で、ケンシロウ暗殺という慣れないことをしようとしたために、ケンシロウに倒されてしまった。

 同時に拳王軍は資金源を一つ潰されるという失態を演じてしまったことになる。

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