朝食にはイチゴジャムを③
ドタドタと走ってくる音で目が覚めた。
遠くからセシルが呼び掛けてる声も聞こえる。
眉間に皺を寄せながら大きく欠伸をし伸びながら目を開け起き上がると、
ドンッ
「フレイシア!!大丈夫なの!?」
姉が扉から飛び出できた。
いきなりのことに目を丸くしているとずんずん姉がこちらへ向かってくる。
私の肩に手をかけ、私の体を凝視している。
「おはようお姉様。昨日のことだったら何ともなくて元気ですよ。」
姉を落ち着かせようとしていると
「何が大丈夫なんですか?今日お医者様に見てもらいますからね。」
とセシルが怒って入ってきた。
ついでに廊下を走るなんてはしたないですよ!と姉も怒られていた。
「姉妹揃ってやんちゃだなんて、困ります。エレナ様は広間で朝食を食べに行きますよ。」
片手に手を当てふぅ。とため息をつきながら、姉を回収していった。姉はまだ私と居たかったみたいで、駄々を捏ねていたが、はいはい。とセシルに宥められていた。少しすると
コンコン
「フレイシア様。朝食を運んでまいりました。」
とスレイの声が聞こえる。
入っていいよ。と声をかけると、スレイはイチゴジャムののったパンをベッド脇の机に置いた。
窓からは机に向かって光が差し込んでいる。
スレイの持ってきたイチゴジャムの乗ったパンは光があたり少し特別に見えた。