表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/25

朝食にはイチゴジャムを②

「そんなに見つめてどうしたんですか?」


フッと笑いからかうようにこちらを見てくる。

距離が近いからなのか分からないが、それが凄く様になっていて私は柄にもなく彼から目を話せなかった。


「私あなたのことあまりよく思っていなかったけれど、あなたのその翡翠の瞳はすごく好きよ。」


目を逸らさず思いのまま口にすると


「な…」


スレイは目を見開いてこちらを見つめた。

その後顔を背け、


「急になんなんです?頭でも打ったんじゃないですか?」


と悪態をついた。

顔を背けてしまったので彼の表情は見えなかったが、

髪から覗く耳が真っ赤になっていたので私はくすくす笑い


「本当のことよ。」


と柔らかな口調で話す。

そんなこんなで部屋の前につき、スレイは扉を開け私をベッドに寝かせる。


「とりあえず明日医者に見てもらいましょう。急に倒れたとお聞きしたので、念の為に。」


執事の顔に戻ったスレイは、淡々と明日の予定を話す。セシルさんにも後で伝えないとなとブツブツ呟いている。


今日はここへ来て思ったより体が疲れているようだ。

ベッドに入ると休息をとるように体から力が抜ける。

瞼もあと少しで落ちそうな時に、


「明日の朝食は何にしますか?」


と明かりを消しながら聞いてくる。

私は眠い目をこすりながら、


「そうね、明日はパンが食べたいわ。いちごの乗ったぱん。」


スレイはクスリと笑い、かしこまりました。と言いながら扉を占める。


カーテンから覗く月明かりとそよ風に靡かれながら私は深い眠りについたのだった。


バタンと閉じた扉のまえでスレイは


「今度は私があなたをお守りします。」


ボソリと呟いた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ