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建国神話

 女神アルティリエンは、好奇心旺盛であった。

その関心は様々なものに向き、ある時は神と同じような姿を持つ人間に興味を持った。

 

 いつものように人間界を水鏡で覗いていると、覗き込みすぎて、人間界に落ちてしまった。


 落ちた先は砂漠にある小さな国。とても美しい姿をしていた女神は丁重にもてなされた。そして、あろうことかその国の王に一目惚れしてしまった。


 しかし、王はすでに結婚しており子供もいた。女神様は2人を引き裂こうとはせず、諦めた。


 恋は実らずとも、人間界は楽しかった。少しだけ、もう少しだけ……と留まっているうちに神としての力が弱くなっていることに気付く。神界に戻らなければならない。


 国王夫妻と大きくなった子供に、そしてもてなしてくれた民に。女神様は別れ際、御加護を授けた。


「王 ライエンヴェルク、王妃 フェルネイラ。そなたらの子孫がこの国を治め続ける限り、荒れ果てた砂漠は肥沃な大地になり、決して国が崩壊することはないだろう」


 そして、と女神様は続けた。


「この国を守るために、公爵家に加護を与えよう。人間として、王族を守るために」


 だから今、我々は豊かな暮らしができている。

この感謝を忘れることはないだろう。




 ーアルティリエン王国初代国王筆頭文官の手記よりー

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