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フィニティ・フレインは山を下りて何を思うのか  作者: 鳥羽 こたつ
エピソード4

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EP4-21 - フィニティ・フレインは何者なのか

「フィニティが……古代語を理解してるって?」


 まったくもって信じられない。そんな表情で、先ほど放たれた言葉を呟くシャータ。それも仕方のないことだろう。現在、国が報道している情報の中で、古代語を理解している人間は誰一人として存在しない。勿論、国が報道していないだけで例外が存在する可能性も大いにあり得るだろう。しかし、そんなことに何の意味があるだろうか。


「そうとしか考えられんじゃろ? ワシが持っていた本を読めたというのじゃからのー」


 リーバが言っていることに間違っているところはない。それに、同じ話を聞いていたエリーの脳内には、リーバの言葉が正しいと裏付けられる記憶が存在していた。


「そういえばあの時」

「ん?」

「フィニティが入学する前に魔法実験室に来た時があったんだけど。その時にフィニティ、古代語の本を読んでた」


 そう。あの時にフィニティは古代語で書かれている魔法の本を読んでいた。これまでは偶々手に取っていただけだとエリーは思っていたが、座学が続くだけで精神的にダメージを受けるフィニティが、内容がわからない本を手に取るとは思いにくい。これらのことを考慮すると、フィニティは内容を分かったうえであの本を手に取っていたはずだ。


「ほう。では転入生は古代魔法が使えるのか。なかなかやるな」

「そうじゃのー。ぜひぜひワシの研究会にもほしい人材じゃて」

「ちょちょちょ、待った」


 呑気に話を続けるハジメとリーバだが、その程度で済むような話題ではない。

 何度も話題に出ているように古代語を読める人間、または古代魔法を使えるという人間がいるということは国から報道されていない。もしフィニティが本当に古代魔法が使える人物だというのであれば、彼女は世界で初めて古代魔法を扱うことができる人間ということになる。


「じゃあフィニティって何者なの? 確かずっと山に住んでたんだよね?」

「それは……わからないけど」


 シャータが口に出した疑問は尤もだ。これまで人類が扱えなかったという魔法を扱うことができて、今まで人間と関わってこなかった人間。元々彼女は普通の人間ではないと、エリーはそう思っていたが、これで更に彼女に対する疑問は高まってしまった。


「でも、多分フィニティは古代魔法が使えるはずだよ」

「じゃの。ま、それも全てこの後わかることじゃろうて」


 そう言ったリーバの手にはいつの間にか一冊の本が握られていた。一体どこから取り出したのかはわからないが、背表紙を見る限り、それは古代魔法研究会で取り扱っている本だ。そして彼女は遠くに立っているフィニティへと近づき、その本をフィニティへと手渡す。


「では嬢よ。魔法の詠唱を頼むぞえ?」

「はい、わかりました!」


 元気な声が、実験室中に響き渡った。

ちなみにフィニティの目線のEP2-10では既に古代語の本の内容を理解しています。

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