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フィニティ・フレインは山を下りて何を思うのか  作者: 鳥羽 こたつ
エピソード4

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EP4-13 - 複雑化する事件

――――――


 魔法実験室での事件から一晩が経過し、翌日となった日の放課後にて。フィニティ、エリー、シャータ、ハジメの四名は再び保健室へと集まっていた。

 昨日事件が起きた時、フィニティ達は女生徒が目を覚ますまで待機しようとしていた。しかしいつ目覚めるかわからない以上、時刻が夕方になったタイミングで一度解散することにし、翌日改めて女生徒に話を聞きに行くことしたのだ。


「そういえば、教師たちは昨日のことについて何か言ってたか?」

「事件のことは何も。魔法実験室の方は装置の点検があるから、しばらく利用禁止にするという連絡くらいしかなかったよ」

「そうか。こっちも同じだ」


 昨日の事件についてはまだ公に公開はされておらず、教師たちからは朝会の際に実験室の利用禁止が言い渡されただけだった。恐らく何が起きたのかを教師たちも把握しきれていないためだ。実際に被害に遭っている生徒がいる以上、事件を隠蔽しようとしているという線は考えにくいだろう。

 一つ気になることがあるとすれば、装置が止められていたことについてだ。実験室の装置を管理しているのは教師たちであることを考慮すると、誰が装置を停止したのかなどはすぐにわかるはずだ。しかし一日経過しても詳細なアナウンスがないということは、教師たちの中でも誰が装置を停止したのかがはわかっていない可能性がある。もしそうだとするとこの事件は外部班による犯行であり、エリー達が思っているよりも複雑なものになりそうだ。

 ともかく、何が起きたのかを確かめるには被害者である女生徒に確かめるしかない。ということで一同は、目が覚めたという女生徒に話を聞きに行くこととしたのだ。


「……ところで、フィニティはまたそれなの?」

「みたいだな」


 本日も特別枠クラスの授業は座学のみであった。本来は魔法を使う実践的な授業もあったのだが、昨日の事件のせいで魔法実験室が使用禁止になってしまったため、全て座学に変更されてしまったのだ。

 楽しみを奪われたうえ、苦手な座学を午前午後と受けていたフィニティに気力など残っておらず、彼女の体はまるでセミの抜け殻のように干からびていた。


「まさかフィニティがこんなオモシロ体質持ちだったなんてね」

「おう、じゃあやっぱりこれは転入生の体質なのか?」

「いや違うでしょ。フィニティ、話を聞きに行くよ」

「あ……はい……」


 乾燥したフィニティの腕を掴み、エリーは強引に扉の中へと連れていくのであった。

大好きなソシャゲのサ終が決まってしまった……。

ショックだ……。

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