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フィニティ・フレインは山を下りて何を思うのか  作者: 鳥羽 こたつ
エピソード3

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EP3-6 - ユニヴァース・ロストとは何なのか

前話、予約投稿に失敗していることに今気が付きました……。

 午後の授業が始まった。結局仮眠を取らなかったエリーであったが、フィニティやシャータと話したおかげでもう少しだけ意識を繋ぎとめることができそうだった。

 次は魔法に関する世界の歴史、魔法史についての授業だ。魔法史は研究によって常に新しい出来事が発見されており、日々更新されている分野だった。

 例えば、これまで天災によって起きたと言われていた地震や洪水などの事象が、実は魔法使いが起こした人為的なものだったなどはよくある発見だった。そのためエリー達の世代とその親世代が学んだ魔法史では、内容が全く異なっているなどということはよくあることだ。

 しかし、そんな魔法史でも全く解析が進んでいない時代がある。今から約二千年前、ユニヴァース・ロストと呼ばれている時代の歴史だ。古代とも呼ばれているその時代にも確かに魔法があったはずなのだが、どのようなものだったのかが全くわかっていないのだ。そもそもユニヴァース・ロストの時代と今の時代では使われている文字や文化が全くと言っていいほど異なっており、発掘された古文書や石板などの解析が進まないということもある。

 そのため現在は古代語の研究の方が盛んに行われていた。そもそもの古文書の読み方を調べるためだ。マージ・モンドでもそれは同じであり、古代魔法研究会という同好会で研究が行われている。センがヤクノシュ山に持って行った薬学書や、魔法実験室に置いてあった古代魔法の本はその同好会が保有しているものだ。とはいえそれらは一般的に出回っている写本であるため、正確な古文書ではないが。

 そういえば、とエリーは思い出した。昨日魔法実験室で測定器を探すために部屋を片付けていた時、フィニティが古代魔法の写本を手に取っていた気がする。つまり彼女は古代魔法にも興味があるのだろうか、とエリーは推測した。あらゆるものに興味があるフィニティのことだ。彼女が古代魔法研究会へ入会したら、熱心に古代語の研究を行うだろうな。黙々と本を読むフィニティの姿を想像してエリーは小さく笑みを浮かべた。


「どうしたエリー・サーベス、何か面白い部分でもあったのか」


 そんな笑顔を教師に見られ、名指しされるエリー。せっかく恥をかかないよう睡魔と戦っていたのに、これではまるで意味がない。エリーはその場を何とか取り繕って、口を一文字に引き締めた。

エリーの回想については、「EP2-10 - 散らかった部屋にある古文書」の部分ですね。

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