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フィニティ・フレインは山を下りて何を思うのか  作者: 鳥羽 こたつ
エピソード9

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EP9-8 - 知っていることを基にして

 ――――――


「すまない、遅くなった」


 そう言って古学博物館へ戻って来た生徒会長。手には袋が握られており、その中には多くの本が入っていた。どうやら魔法が書かれている本以外の古文書も持って来たようだ。

 生徒会長は袋の中から一冊の本――白い玉に書かれた古代魔法が記されているという古文書を取り出し、パラパラとページを捲る。そしてとあるページを開くと、周りにいる皆へ見えるように本を置いた。


「あった。これだよ」


 開かれた本には、確かに彼が言うように玉に書かれた古代文字と同じ並びの文が記されていた。リーバは置かれた本を手に取ると、穴があくかと思うほどにそのページを見つめる。


「むぅ……」

「どうだ。読めるのか、リーバ」

「阿呆。ワシが古代文字を読めるのであれば、あの白玉を見た時点で解読しておるわ」

「とはいえ、一番頼りになるのはあんたなんだよ」

「わかっておるわシャータ。そう急かすでない」


 リーバは魔法が書かれているページ以外にも目を通し、見覚えのある文字や単語を探していく。そうして前後に書かれた単語の意味を推測し、白玉に書かれた古代魔法の文章を解析していく。


「誰か、ペンとインクを持ってきてくれんかの?」


 シャータは館長のところへ向かい、頼まれた道具を借りると、戻ってきてリーバへと手渡す。ペンを手にしたリーバは、自分が推測した文字の意味をそれぞれのページにメモしていった。


「……長くなりそうじゃ。皆はどこかで休憩しておいた方が良いかもしれんぞ。昨日あまり休めなかった者もおるじゃろ」

「わかった。アタシは近くの公園で休んでくる。みんなはどうする?」

「俺はリーバに付き合うよ。もしかしたら、何か気が付くかもしれないからねぇ」


 そう言った生徒会長に続き、センもこの場に残ると発言した。ハジメはシャータと共に休憩をすることにしたため、二人は公園へ向かうために博物館を出た。

 残された三人は書かれた魔法を読み解くため、古文書とにらみ合って推測を重ねていくのであった。

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