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フィニティ・フレインは山を下りて何を思うのか  作者: 鳥羽 こたつ
エピソード8

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EP8-16 - 何か成果は得られました?

「……と、思ったものの」

「購買部の時ほど良い情報は得られなかったな」


 どんどん情報を集めていこう、そう意気込んだシャータとハジメは再びフィニティについての情報を聞き込みしに行ったのだが、有益な情報は得られなかった。彼女の教師であるフレムーや、同じ事件を経験した実技魔法研究会の会員たちに声を掛けたものの、フィニティの素性に関しては詳しく知らないという回答が主であった。


「そっちはどう、生徒会長?」

「あまり役に立たない情報しか手に入らなかったねぇ」


 生徒会長はテーブルの上に並べられた二枚の書類を見て、溜息の後に今日の成果を話す。


「わかったことは一つだけ。黒いコートの人物は理事長の娘と実技魔法研究会の時しか現れていないということだけさ」

「じゃあ正体はわからないまま?」

「そういうことになる。力不足で申し訳ない」

「まあそう卑屈にならんでもよかろう。ワシらも特に活躍できたわけではあらんしのー」


 と、気が付くと生徒会室には二人の人物がやってきていた。ヤクノシュ山に向かって行った、リーバとセンだ。先ほどの台詞や、浮かべている暗い表情を考慮すると、どうやら彼らもフィニティを助けるための手がかりを得ることはできなかったようだ。

 重苦しい空気が流れる中、話を少しでも進めるために生徒会長はセンが握っているある物について質問をする。


「その袋はなんだい?」

「あぁ、これはフィニティの家にあった本や文具を詰めてきたんだ。何か手がかりになるかもしれないと思ってさ」

「本、というと?」

「すまないが内容はわからない。彼女の家にあった本は全て古代文字で書かれていてだな。とりあえずで持って来ただけなんだ」

「そうか。先生、俺にも見せてくれないかい」

「構わないが、一旦そちら側が集められた情報を知りたい。とりあえず各々の情報を共有しよう」


 センの提案に異議を申し立てる人物はいなかった。生徒会長の調査結果はセンたちも先ほど聞いていたはずなので、シャータとハジメが校内で集めた情報を話すことにした。シャータが感じた違和感も含めてだ。

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