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フィニティ・フレインは山を下りて何を思うのか  作者: 鳥羽 こたつ
エピソード8

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EP8-13 - 初めてを見直して

「ん、シャータじゃないか。どうしてここにいるんだ?」


 扉を開けたのはハジメだった。彼は仕事を休む旨を記載した手紙を手紙屋に届けたため、生徒会長たちと合流するためにここへやってきたのだという。

 シャータは先ほど生徒会長に話したように事情を説明し、自分は今エリーの代わりにやってきたこと、生徒会長は黒いコートの人物を探していることをハジメに伝えた。


「なるほどな。理事長の協力をいただけるとは心強い」

「だよね。で、生徒会長。何か手伝えることある?」

「いや、まだまだ全然まとまっていなくてね。君たちは君たちでフィニティを助ける方法を探してもらえると嬉しい」

「わかった。……だが、どうしたものかな」


 ハジメもシャータもフィニティを助けたい気持ちは本物だ。しかし、彼らは他の仲間とは違い、ただの一般生徒に過ぎない。助ける方法を探すとしても、中々良い方法が思いつかなかった。

 そこでシャータはとある人物を思い出した。この学校で一番最初にフィニティと仲良くなったであろう、その人物のことを。


「そうだ、購買部のおばさんに話を聞きにいかない?」

「購買部?」

「フィニティがこの学校にやって来た時、エリーが授業を受けている間は購買部のおばさんが面倒を見ていたんだ」

「そういえば一時期、購買部に看板娘が現れただとか言われていたな。あれはフィニティのことだったのか」

「そうそう、それそれ。結構良くしてくれていたみたいだから、自分の家族のこととかについて話しているかもと思って」

「なるほど、そこは盲点だったね」


 そこに生徒会長が話へ入って来た。書類とにらめっこをしながらも話を聞いていたらしい。


「オレはフィニティのことは知っているが、彼女の交友関係までは明るくない。彼女を救うためには、彼女の知り合いから情報を集めるのも大事だねぇ」

「そういうこと。じゃあ行くよ、ハジメ」

「おう。そういうことなら、特別枠クラスの連中にも後で話を聞きに行こうぜ」


 シャータはハジメを連れて生徒会室から出ると、目的地である購買部へ向かって歩き出す。少しでもフィニティの情報を得るために。

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