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フィニティ・フレインは山を下りて何を思うのか  作者: 鳥羽 こたつ
エピソード7

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EP7-28 - 一筋の光が見えてきた

「みんな、聞いてくれ。まだ希望はある!」


 部屋中に響き渡る大きな声。センが放ったその言葉に、生徒達だけではなくフィニティを診察した医者も反応を示す。その場にいた誰もが言葉の主である彼を見た。


「フィニティが治癒魔法を使えるという話は前にしただろう?」

「……確か、実技魔法研究会とのいざこざの時に聞いた気がします」


 エリーとリーバ、ハジメがいた時の話だ。フィニティが古代語を読むことができる、そのことが分かった時にセンはフィニティと出会った時のことを話した。そして、彼女が治癒魔法を使うことができると言っていた、そう皆に伝えていたのだった。


「でもそれはフィニティが使えるのだから、彼女自身の意識がない今は意味がないのではないですか?」

「まだわからない。というのも、彼女がその魔法を使えるということは、彼女の祖父母であるゲシハーさんとサオエルさんも扱うことができるのではないかと思うんだ」

「……ほう。それはあるかもしれんの」


 センの話した内容に賛同の意を示したのはリーバであった。前々からフィニティが使用する古代魔法について気にしていた彼女は、センの言う可能性についてすぐに理解することができた。


「そもそもフィニティが古代魔法を扱うことができるのは彼女の祖父母の教育のおかげのはずじゃ。それを考慮すると、彼女が使える魔法はその祖父母も使える可能性が高い、そういうことじゃろ?」

「その通りだ。流石リーバ、わかっているじゃないか!」


 フィニティの祖父母を探すことができれば希望はまだある。少なくとも、彼女が助かる可能性はまだ残されているというわけだ。そのことがわかったことでリーバだけではなく、エリーとハジメの表情に明るさが戻って来る。

 次にやることは決まった。どれだけ難しくても、フィニティを助けるためならばやるしかない。センは再び大きな声を上げて、院内でこう宣言した。


「フィニティのじっちゃんたちを探そう。治癒魔法を使って、フィニティを治してもらうんだ!」

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