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フィニティ・フレインは山を下りて何を思うのか  作者: 鳥羽 こたつ
エピソード6

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EP6-8 - 生徒の仲が示すのは

「生徒会長?」

「……なーんで奴の名がここで出てくるんじゃ?」


 生徒会長。その名の通りこの学校に存在する、生徒会という組織の長だ。そのためただの一生徒でありながら、知名度という点では理事長の娘であるエリーと同程度のレベルとなっている。

 そんな彼が何故エリーと接触していたのだろうか。生徒会という学校へ貢献する組織に属している会長ならともかく、エリーは理事長の娘というだけで、特別何かしらの活動を行ってはいない。その点でみると、エリーの方が普通の生徒に近いと言えるだろう。


「何で呼ばれていたとか……まではわからないだろうな」

「そうですね。すみません」

「ふーむ」


 古代魔法研究会の会員たちがそれぞれ考え込むものの、そもそもエリーと生徒会長の接点に見当がつかない。それどころか、これまで彼女らが話をしているところすら見たことがなかった。

 考えてみたところで何もわからない、こういう時にやるべきことはただ一つだ。そしてそれを言い出したのは、いつも通り行動派の彼女だった。


「では行って見るとするかのー」

「行くって、どこへ?」

「生徒会室に決まっておろう。奴がいる場所と言ったらそこしかあるまい」

「なるほど、確かにその可能性は高そうだな」


 噂によると、生徒会のメンバーは必ず放課後に生徒会室へと集まって何かしらの会議を行っているらしい。一体毎日何を話すことがあるのかはわからないが、そういうものなのだろう。

 その噂を頼りにフィニティ、リーバ、ハジメの三人は生徒会室へと歩き出した。生徒会室は校舎の端にあるため、必然的に歩く距離が長くなる。そんな暇な時間を消費するため、彼女らは歩きながら何故エリーが呼び出されたのかを推測して話し合っていた。


「単純に考えると、エリーを経由して理事長に伝えたいことがあるとかじゃないか?」

「それだったら奴は直接問い合わせに行くじゃろうて。理事長と生徒会長が話しているところを見ていた生徒もおるしの」

「じゃあやっぱりエリーさんに用があるってことですか?」

「そう考えるべきじゃろうな」

「なるほど、ならば告白じゃあないか?」

「……は?」

「世間話ならその場で話せば良いだろう。それをわざわざ呼び出したということは、二人きりで話をしたいということじゃないか。男子と女子、二人きりで話すことと言ったら告白に決まっている」

「イヤイヤイヤ、そんなバカなことがあるかい」


 何故かリーバはハジメの推測を全否定し、歩く速度を速めた。まるで今すぐにでも答えを知りたいとでも言うように。

三連休だというのにやたら体が重いです。

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