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地球決戦 ースペースマン5-  作者: 本山なお
19/33

太陽系絶対防衛線突破③

 太陽系絶対防衛線―― 

 人工準惑星・幻王星を中心に無数の地球艦隊が展開していた。

「重力震確認!」ワープアウトの前兆だ。

「手薄な所を突いて来るとふんでいたが正面から来るとはな・・迎撃!」

 幻王星で指揮を執るのは白虎だ。

 幻王星のクレーターが開き、宇宙高射砲がせり出す。ミサイルも発射態勢に。

「待ってください・・一つではありません・・100以上の反応があります」

「何だと」

 ワープアウトしてきたのは、数本のビームと大量のミサイルだった。

 それらは無人砲台を次々と破壊していく。

 特に次元衝撃砲の破壊力は凄まじく、砲台だけでなく内側の艦隊すら突き抜け幻王星に命中する。

 星が揺れる。さすがの白虎も動揺を隠せない。

「発射ポイントへ向けワープミサイルを撃ち込め!」

 ミサイルが向かうが、当然インパルスはもうその場所にはいない。

「第二波、来ます」

 白虎は見上げる。またかと身構える。

「何っ!?」

 ワープミサイルに混じって数隻の<スペースインパルス>が姿を現す。

 ミサイルは先とは異なるルートで接近、無人砲台を蹴散らす。

 インパルス群は先と同じルートで破壊された無人砲台のエリアを通過、護衛艦隊へ迫る。

 護衛艦隊が攻撃を開始する。

 ビームはインパルスを通過。効果がない。

 インパルスの映像が乱れる。ホログラフが解け、小さな<スペースコンドル>の姿に。

 カチ。“対ESP波”を放射。ブウウウーーームンン・・・

 護衛艦隊の兵士達は“呪縛”が解け、気を失う。

 <スペースコンドル>は戦闘不能になった敵艦隊を通過。

 幻王星から宇宙高射砲やミサイルが来るが、味方の損害はほとんどない。

「次の目標に向かう!」

 ロミ以下<スペースコンドル>は数機ずつの編隊に分かれ、ワープして行く。

「第三波!」

 部下の報告に白虎は「めくら撃ちでいい!弾幕を張れ!!」

 幻王星表面から無数の攻撃が飛ぶ。

 ワープアウトしたのは数十隻のインパルス。

 幻王星からのビームが通過。ホログラフが解かれ、今度はミサイルが現れる。

 ミサイルは弾け、小型ミサイルが飛び出す。

 バリアーを貫き数多のミサイルが幻王星の地表に降りそそぐ。

 幻王星は炎に焼かれる。

 その炎に照らされ、ステルスを解いた巨大な宇宙船が姿を現す。

 幻王星の至近距離。本物の<スペースインパルス>だ。

「何でこのインパルスが隠れなきゃならんのだ」ロイがぼやく。

「まだ言うか。お蔭でここまで近づけた」クリスが反論。

 流艦長が命じる。

「主砲発射!」

 主砲が吠える。

 その光の弾丸は幻王星に突き刺さる。

 衝撃に耐え、白虎が命令する。

「おのれ~!幻王星こいつを奴にぶつけろ!」

 ドガアアアーーーーンンン

 幻王星が動く。

 流艦長は正面を指差し、

「格納庫より幻王星内部に進入、内部より攻撃する!」

 幻王星のデータは入手済み。サブパネルには内部図が表示されている。

「攻撃を正面のゲートに集中!」ロイの檄が飛ぶ。「撃てえ!」

 第一砲塔。リックとグレイは必死に操作。 

 主砲・ミサイルが進行方向へ一斉発射される。

 その光の束は迫り来る幻王星に吸い込まれて行く。

 爆発。

 クレーターに偽装された分厚い扉が破壊される。その奥は宇宙船の格納庫だ。

「バリアー出力最大!対ESPシールド連動!」

「突入します!」サライが叫ぶ。

 ズズズズズズズズ・・・・

 インパルスは幻王星内部に進入する。

 広大な空間が広がる。

 格納庫内の宇宙船はほとんど出払っており、敵の攻撃は少ない。

 どこからか無数の迎撃戦闘機が飛来する。

「バリアーアタック!」

 インパルスを包む光の球が現れ、それは全方向へ波の様に広がる。

 光の波は敵戦闘機を通過。機能停止。

 さらに格納庫の壁に当たり、消える。壁に波が伝わる。

 強力な電磁波により機械が次々と沈黙する。

 対ESP波により、兵士がばたばたと気絶していく。

 幻王星は戦闘不能に陥る。

 真っ暗になった司令室で白虎は自爆スイッチを手に取る。

「死なばもろとも!」カチ。

 爆発は起きなかった。


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