茜色
茜色に染まる西の点を
見上げながら
楽陽をずっと目で
追い続けて行く姿は
ゆっくりと暗闇に
紛れてしまう
明日だねと呟く
一言だけを
そして家へと向かう
砂利道の砂利を
踏みしめる音を楽しみながら
部屋へ戻れば
真っ暗闇であり
すぐさま灯りを着ける
そこには人工の陽が
灯る
目覚めれば薄暗く
夕暮れから夜になり
真っ暗闇になり
人工の灯りだけが頼りになり
また眠る前に灯りは
消してしまう
怖がりだから常夜灯だけは着けておく
それでも暗がりである
文字など見えはしない
その時に腕時計の時報の電子音が鳴る
午後8時になる
少々早いのだが
眠る準備に入る
この先は真っ暗闇の
空間が続いて行くようだな
また目覚める頃には
自然の灯りが目に
入り込むのであろう